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伝統の英国製鞄、2020年の新たな顔

DUNHILL “North Row Large Attache Case”

Saturday, February 1st, 2020

photography jun udagawa  styling akihiro shikata

 

 

 

 

 ロンドン市内北東部のウォルサムストウに自社の鞄工房を構えるダンヒルは、ブライドルレザーに代表されるメイド・イン・イングランドの伝統的な鞄作りにおいて、群を抜いた品質の高さを今も守り抜いている。

 

 それは古きよき時代の英国鞄そのものといった感じの温もりある仕事ぶりで、さらにすばらしいのは、そこにクリエイティブ・ディレクターのマーク・ウェストンのスパイスが絶妙な塩梅でふりかけられ、見事に新しい姿で表現されている点だ。ダンヒルのそれは、2020年の今、新しいかたちで表現された、未来へと繋がるタイムレスなクラシックなのだ。

 

 ちなみに縦長のデザインが新鮮なこちらのアタッシェケースは1970年代のアーカイブコレクションからインスピレーションを得て作られたもの。漆黒のブラックカーフと、モートリティーズストーリーから着想を得たラッカー仕上げのプリントレザーとのコントラストが美しい。

 

 ロンドンの本店「ボードンハウス」の工房で仕立てられるビスポークスーツと合わせたら、最高にクールだろうな。

 

 

ボードンハウスの工房で仕立てられるビスポークスーツといい、ウォルサムストウの自社工房で作られる鞄といい、ダンヒルのいくつかの製品には、飛び抜けたクラフツマンシップが宿っている。それらをクラシックで古いものとしてではなく、未来へと繋がっていくタイムレスな美しさを与えて送り出しているのがいい。「North Row Large Attache Case」。サイズはH43×D9×W32cm。¥626,000 Dunhill(ダンヒルTel.03-4335-1755)