“卓越したテイスト”を体現する
高田朋佳さん
Saturday, August 25th, 2018
高田朋佳さん
ブリッラ ペル イル グスト バイヤー
text kentaro matsuo photography tatsuya ozawa
ウチの似非イタリア人、フジタに、「“ブリッラ ペル イル グスト”って、どういう意味?」と聞いたら、「“卓越したテイスト”という意味です」という答えが返ってきました。これが、本当だとすると、今回ご登場の高田朋佳さんこそ、その言葉にふさわしい存在です。
「ブリッラ ペル イル グストは、ビームスFではクラシック過ぎるけれど、インターナショナルギャラリー ビームスではモード過ぎるという方に向けて、2003年にスタートしたブランドです。特徴は“男の色気”を追求しているところ。バイイングのときは、女性にモテるということも意識しています」
高田さんは、前回ご登場なさったビームスFのディレクター、西口修平さんとともに、今やビームスを代表するイケメン・ファッショニスタです。
「二人で飲みに行ったりもしますよ。Fの商品も大好きですしね。でも、心の底では“本当は、ブリッラのほうがカッコいいんだ”と思ってやっています(笑)」
スーツは、ブリッラ イル ペル グストのオリジナル。リングヂャケットに自分でオーダーをかけたものです。
「イタリア的なプロポーションに、英国カイノック製のハリのある生地をのせました。イタリア+英国が、いまの気分です」
シャツも、ブリッラのオリジナル。
タブ&ラウンドカラーで、身頃がチェックという凝ったもの。
タイは、ジョン コンフォート。
チーフは、ビームスFのオリジナル。
メガネは、オリバー ゴールドスミス
時計は、カルティエのタンク。1960年代に作られたもの。
リングは、ビルウォールレザー。
バングルは、エディ スコット コウタロウヴァ。
タッセル・スリッポンは、オールデンです。
「アメリカ、イタリア、フランスなど、いろいろな要素をミックスするのが好きですね。もともと日本って洋服の文化がないじゃないですか。だからこそ、服を自由に着られると思うのです。そういったスタイルが、海外の人たちにも面白がられているのだと思います」
高田さんのインスタグラムのフォロワーは、世界中に6.5万人もいます。どうしたら、そんなにたくさんの人たちから、注目されるようになるのでしょう。
「フォロワーを増やすコツですか? 同じテイストを貫くことでしょうか? 例えば私は、パンツの裾を短く仕立てて、いつも足首を見せるようにしています。真冬でも、決してソックスを穿きません。ピッティでは、もう寒くて寒くて・・(笑)。でもそれが、私のスタイルですから」
(私が「高田さんの足首ってキレイですよね」といったら、ちょっと引き気味でしたが、本当にほっそりしていて、美足首ではないですか?)
さて、そんなスタイルを貫く根性は、前職であるエヴィスジーンズで培われたようです。
「当時のエヴィスでは、入社したら、まず全員坊主にしなければいけませんでした。そして新品のジージャンとジーパンを買って、早く体に馴染ませて色落ちさせるために、寝る時にもそれらを着ていました。でも硬くて、全然眠れませんでした。早く膝のところを白くスレさせるために、膝をついて雑巾がけ。まるで寺修行です(笑)」
坊主時代の高田さんにも、お会いしてみたかったですね。まぁ、元がイケメンなので、どんなヘアスタイルでもお似合いでしょうが。
そうではない読者諸兄のために、高田さんおすすめの「絶対モテる」パンツをご紹介しておきます。私もこっそり買おうかな・・
今シーズンの「鉄板的」アイテム。ジャブス アルキビオのドローパンツ。
サイドにゴムが入っており、リラックスした仕様だが、テーパードがキレイで足が美しく見えるのだとか。
¥28,000 Beams Ginza Tel.03-3567-2224
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