身長184センチに、英国トラッドがお似合い
大西慎哉さん
Friday, February 10th, 2017
大西慎哉さん
ハケット ジャパン セールスマネージャー
text kentaro matsuo photography tatsuya ozawa
ハケット ジャパンの大西慎哉さんのご登場です。184cmの高身長に、ブリティッシュ・トラッドが、いつもよくお似合い。いま日本で“ミスター・ハケット”といえば、彼ですね。
「学生時代から洋服は大好きで、DCやイタリアンなど、いろいろなものを試していたのですが、男の服は突き詰めていくと、どうしても英国になる。しかし、当時の日本で手に入る英国ブランドは、どれもライセンスばかりで、私が本や雑誌で接していた英国物とは全然違ったんです。そんな時にハケット ロンドンと出会って、『これぞ本物だ!』と思いました」
以来、ずっとハケット一筋かと思いきや、アクアスキュータムやドン小西さん率いるフィッチェ・ウォーモなどに在籍されており、ハケットのスタッフとなったのは、ハケットジャパン社設立メンバーとして、2008年からだそうです。
「ついに、念願叶ってハケットという感じですね。パッと見は普通なんだけど、よく見ると歴史を感じさせるディテールが堪らない・・この良さを、多くの人に伝えたいです」と意気軒昂です。
スリーピース・スーツは、もちろんハケット ロンドン。
「オーダー品で、フォックス・ブラザースの“レジェンズ・イン・フランネル”というコレクションで仕立てています。これはウィンザー公やフレッド・アステアなど、歴史上の洒落者が愛していた柄を復刻したもので、私がいま着ているのはチャーチルの復刻ファブリックで仕立てたものです」
ひとつボタン、ターナップカフ、2個ずつ配された袖ボタンなど、見どころいっぱいのスーツです。
タイとカフスもハケット ロンドン。チーフはターンブル&アッサー。
シャツはジャーミン・ストリートのヒルディッチ&キーでオーダーしたもの。
「背が高くて、手が長いので、オーダーでないと合わないのです」
うらやましいですねぇ。
ふたつのシールリングは、RUST。日本人による在英国ブランドで、デザイナーの内海さんと初めての出会ったのは、ポートベローのマーケットだったそうです。
「家族と私のイニシャルを図案にしたものが彫られています。例えば、大西→O(オー)→OAK→樫の木といった具合」。なるほど、素敵なアイデアですね。
時計はアスプレイです。
シューズはジョージ・クレバリー。
そしてご自慢のバッグはグローブ・トロッターです。
「もう10年くらい使っています。内側にペンや小物を収納できるようになっているので便利です。ハケットやグローブ・トロッターのレアなステッカーが貼ってあります」
すべてのアイテムが英国ブランドでした。流石です。
取材当日にわかったのですが、大西さんと私は二人とも1965年生まれ、同じ年でした。大学時代はバブル真っ只中で、ブリトラに落ち着く前は、フィッチェ・ウォーモ、アーストン・ボラージュ、ルナ・マティーノ(知っていますか?)、そしてヴェルサーチやアルマーニなどを愛用していたそうです。
大学時代には六本木で、学生を集めて大規模なパーティを企画したりもしていたそうですから、当時は相当な遊び人ですね。
(ちなみにその頃の私は古着を着て、家で一日中テレビゲームをしていました。六本木がどこにあるのかも、よく知りませんでした)。
現在では、どこから見てもブリティッシュ・ジェントルマン然とした大西さんですが、その中身は、意外と“ちょいワル”かも知れないと思った次第でした。