Wellness & Expedition Hotel in Nagano –“Zenagi” Vol.2
食もアクティビティも
オーダーメイドの宿
May 2021
古民家をリノベーションした長野県南木曽町のラグジュアリーホテルZenagiは、食もアクティビティもオールインクルーシブのプラン。宿泊の前からバトラーと旅のプランを相談し、“特別な旅”をオーダーメイドできる。
ホテルにはカウンターのダイニングスペースも備えているが、2020年にはレストラン「□△◯(まるさんかくしかく)」がホテルに隣接してオープンした。こちらはホテルのメインダイニングとしてだけでなく、レストランのみの利用も可能で、地元の人々だけでなく都心の富裕層顧客もリピート利用して訪れているという。
Zenagiに隣接するダイニングレストラン「□△○」。棚田の大自然を背景に、舞台のようなオープンスペースが広がる。
「□△◯」で提供される料理は、主に周辺地域の自然を味わうという地産地消を掲げた、優しいフレンチ。“ウェルネス・レストラン”をコンセプトとし、世界一の長寿・健康の地である地元長野のフレッシュな天然食材を用いる。それは、地方再生への想いも込められている。
季節に合わせた食材を、時にはシェフが自らの足で調達。また、事前の相談に応じて顧客に合わせたレシピとなるため、そのコース料理の内容は日により異なるが、ここには都会で決して味わうことのできないものがたくさん集まっている。
例を挙げると、木曽の森の天然キノコや山菜や野草、里山で作られる無農薬野菜やフルーツ。信州サーモンや雪鱒、日本ナマズなどの魚。そして猪や穴熊、鹿などのジビエなど。まさに食の宝庫である。
近隣の山菜や無農薬野菜、ジビエなどが、基本的にコースで提供される。器や盛り付けの見た目も楽しい。
「□△◯」で使われている食器類の中には、屋敷の蔵に保管されていた漆器や、屋根に使われていた「へぎ板」を丁寧にリメイクしたものも。非常に丁寧に保管されていたため、江戸時代のものとは思えないほど状態が良い。美しい盛り付けと相まって、一皿一皿がまるでアート作品のようだ。
食用としては全国的にみても非常に珍しい、“ホオズキ”。
信州ならではのジビエ、“鹿肉”のロースト。
ちなみに朝食は、和食も洋食も事前に選ぶことができ、屋敷内のダイニングスペースでとることもできる。スタンダードプランに含まれる昼食は、体験するアクティビティによっては御重のお弁当形式で味わうこともできる。
リバー・リトリートのアクティビティでは、木曽川に隣接する竹林にテーブルセッティングし昼食をとることも。ラグジュアリーなピクニックは特別な体験だ。
ではZenagiの旅の目玉でもあるアクティビティの数々を紹介しよう。木曽の自然や歴史、文化に触れるものを中心に、9つほどのアクティビティが用意されている。いずれも南木曽の自然を熟知したガイドやインストラクターが専属で同行してくれるため、初心者でも子供でも安心して楽しめる内容だ。必要なウェアや道具類もすべて貸出ししてくれるので、ゲストが特別に用意するものはない。
まず一番人気は、元オリンピック選手がインストラクターとなってガイドするダイナミックな川遊びだ。「リバー・リトリート」では、宿泊者のみが特別に入れる国有林の中で、アルプスの天然水が流れる秘境の渓流を泳ぎながら絶景の滝壺を目指す。頭を空っぽにして水に浮かぶだけで最高に気持ちがいい。究極のリラックス体験だ。また、木曽川の峡谷地帯をカヌーやラフティングやSUPで降る「ダウンリバー」も、海外の大自然を冒険しているような感覚を味わえる。もちろん、ウェットスーツやドライスーツなどの装備は、すべてホテルが用意してくれる。木曽は美しい自然、透明度の高い水、比較的安全な地形という、世界的に見ても恵まれた川遊びの環境が整っており、わざわざ訪れて体験する価値のある場所なのだ。
絶景の滝壺まで行くリバー・リトリート。透明の美しい水流に身を任せれば、日頃のストレスも吹き飛ぶ。ドライスーツを着れば水が入る心配もなく、真冬でも寒さを感じることなく楽しめてしまう。
季節ごとに異なる木曽の大自然の景色を、空から眺めるのもいい。パラグライダーに乗り、3000m級のアルプスの山々を望みながら、鳥のように空を舞う。ベテランパイロットと一緒に、二人乗りもしくは三人乗りもできるため、初心者でも安心して楽しめる。
パラグライダー体験で、目の前に広がる大自然。美しい景色に思わず息を飲む。
木曽の農村には、歴史が詰まっている。操作性に優れる最新のE-バイクに乗って、農村を駆け抜けながら、遺跡などに立ち寄り、木曽の歴史や文化に触れることのできるアクティビティも人気。日本一登りやすい3000m峰である御嶽山に登る「天空の絶景トレッキング」や、禅宗の僧と山の中で禅問答や座禅を繰り返して心のお掃除をする「禅体験」などもある。
山の中で座禅を組んで心を整える「禅体験」は、日本人でもなかなか経験できないことかもしれない。
今も森の中に石畳の道が続き、途中に茶屋が残されている中山道も見逃せない。妻籠宿から馬籠宿の8kmほどのルートを、3時間かけてハイキング。ミシュラングリーンガイドなどで紹介され、欧米の旅人たちから「Better than Kyoto」と評された妻籠宿の街並みは、江戸時代にタイムスリップしたような気分になれる。
ヒノキをはじめ、木曽ならではの木々の中を歩く中山道。大自然とともに歴史と文化に触れることができる。
基本的にはいずれかひとつのアクティビティを事前に選んでおくことになるが、「蒔絵作り」などのインドア体験も用意されているため、悪天候などの状況にも対応してくれる。専属バトラーとの相談により、初心者でも無理なく遊べるようカスタマイズできるため、ここでの体験をきっかけにすっかりハマり、季節を変えてリピートするゲストも多いという。
Zenagiでも使用されている、「木の器」や「漆器」は木曽の名産。木地師の工房を訪ねて蒔絵作りに挑戦することもできる。器好きにはたまらない体験だ。
Zenagiなら、ここでしか味わえない食、体験することのできないアクティビティが揃う。自分にぴったりのオーダーメイドの旅で、“人生最高の休日”を実現できるのだ。
レストラン「□△◯」(Zenagi隣接)
長野県木曽郡南木曽町田立222
https://marusankakushikaku-restaurant.com/
Zenagi
■平日限定プラン(1泊2食・1体験付き)
¥198,000/2名、¥297,000/3名、¥385,000/4名
(5名以降は一人につき¥66,000の追加)
プライベート・シェフ/バトラー/ガイド付き
■スタンダードプラン(1泊3食・1体験付き)
¥132,000/1名
プライベート・シェフ/バトラー/ガイド付き
※5歳以下のお子様の料金
¥49,500/1名
長野県木曽郡南木曽町田立222