VACHERON CONSTANTIN 2024 NEW MODELS

20周年のパトリモニーから現代的進化を遂げた新作が登場!

April 2024

ヴァシュロン・コンスタンタンは、今年20周年となる「パトリモニー」コレクションから、新作3モデルを発表した。

 

 

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 2004年に誕生した「パトリモニー」は、ヴァシュロン・コンスタンタンの中でもミニマルとエレガンスを追求した代表的なコレクションだ。流行に左右されることのない不変的なスタイルで、世代を超えて愛されている。緩やかな曲線と緊張感のある直線を巧みに使い分けた、その無駄のないデザインは、同社の1950年代の時計から着想を得たものである。

 

 1955年、ヴァシュロン・コンスタンタンはメゾンの創業200周年を記念し、厚さわずか1.64mm(当時世界最薄)の伝説的キャリバー1003を搭載したタイムピースを発表した。これは、この年代の最も傑出した3つの超薄型タイムピースのうちのひとつとして数えられている。さらにその2年後には、スリムなベゼルで縁どられたラウンドケース、バーインデックスとパール状のミニッツトラックを配した緩やかなドーム型のダイヤルを特徴とするリファレンス6179を発表。徹底的に無駄を省いたこのタイムピースこそ、現代の「パトリモニー」コレクションの原型となっている。

 

 

左:1957年に発表されたリファレンス6179。 右:2004年に発表された「パトリモニー・マニュアルワインディング」。リファレンス6179のデザインコードを忠実に守り、「パトリモニー」コレクションが生まれたことがわかる。

 

 

 

「パトリモニー」コレクションは2004年、「パトリモニー・マニュアルワインディング」を最初のモデルとしてスタートした。それ以降、パーペチュアルカレンダーやレトログラード表示、ミニット・リピーター、超薄型キャリバーなどの複雑機構を搭載してきたが、コレクションのアイデンティティといえる、控えめなエレガンスはしっかりと守ってきた。

 

 

 

左から:2006年発表の「パトリモニー・レトログラード・デイ/デイト」/2015年発表の「パトリモニー・エクストラフラット・ミニットリピーター」/2016年発表の「パトリモニー・エクストラフラット・パーペチュアルカレンダー・コレクション・エクセレンス・プラチナ」。

 

 

 

 それでは、Watches & Wonders Geneva 2024にて発表された最新作を見ていこう。新たなケースサイズとなったモデルや、新たなダイヤルカラー、新たなカラーストラップを携えた新作を通じ、ヴァシュロン・コンスタンタンは高級時計におけるミニマリズムをさらに追求している。

 

 

 

 

パトリモニー・マニュアルワインディング

 

 

 

 シンプルな2針の「パトリモニー・マニュアルワインディング」から2モデルが登場。一見、2004年の初代から何も変わっていないように見えるが、着実に進化を遂げている。まずは、ケースサイズが従来の40mmからわずかに小ぶりな39mmとなった。たった1mmの違いだが、着用感がぐっと向上し、エレガントな雰囲気が増している。

 

 

 

 

 わずかにカーブしたドーム状のダイヤルは、新たに表面にサンバースト仕上げが施され、新色のアンティークシルバーカラーを採用している。レトロな色合いにより、バーインデックス、パール状のミニッツトラックと美しいコントラストを描いているのが印象的だ。

 

 

 

 

 ケースによってそれぞれ独創的なカラーリングの新色ストラップを提案。18Kピンクゴールドケースにはアジュールブルー、18Kホワイトゴールドにはオリーブグリーンのアリゲーターレザーを採用。いずれも新鮮な印象で現代的なタッチを添えつつ、控えめな個性をさらに際立たせている。搭載のムーブメントは、高い精度を誇る自社開発製造の手巻きキャリバー1440。厚さはわずか2.6mmで、約42時間のパワーリザーブを備える。なお、ケースバックは好みの文字やデザインをエングレービングし、カスタマイズすることが可能だ。

 

 

パトリモニー・マニュアルワインディング

手巻き、18KWGまたは18KPGケース、39mm

各¥3,608,000(8月発売予定/予価) Vacheron Constantin

 

 

 

 

パトリモニー・ムーンフェイズ&レトログラード・デイト

 

 

 

 アイコニックなふたつの複雑機構を搭載する新作「パトリモニー・ムーンフェイズ&レトログラード・デイト」も登場。42.5mmのホワイトゴールド製ケースのこちらも、同じくダイヤルにサンバースト仕上げのアンティークシルバーを新採用。ムーンフェイズの幻想的な雰囲気と相まって、タイムレスで控えめな美しさを表現している。

 

 

 

 

 搭載する自社製自動巻きキャリバー2460 R31Lは、ふたつの複雑機構の機能を備えている。まずは6時位置の窓で表示されるムーンフェイズ。この表示は、29日12時間45分という月の周期に正確な目盛りを備えており、その調整は122年に1回のみで済むという。もうひとつは、ダイヤル上部に配されたレトログラード式のデイト表示。針が扇状に1日から31日へと進み、また瞬時に始点に戻って再び進み始めるというユニークな表示方法で、ヴァシュロン・コンスタンタンの技術とスタイルのシグネチャーといえる機構だ。マルタ十字を象った22Kゴールド製ローターを搭載したこの自社製キャリバーは、サファイヤクリスタルのシースルーバックを通して堪能することができる。

 

 

 

 

 無駄のないエレガンスはそのままに、アクセントを添えたバイカラーの新作。レトロな顔立ちながらも、アリゲーターレザーストラップに新色のオリーブグリーンが採用されており、今までになく新鮮で、現代的かつ軽やかな印象となっている。

 

 

パトリモニー・ムーンフェイズ&レトログラード・デイト

自動巻き、18KWGケース、42.5mm ¥7,084,000(8月発売予定/予価) Vacheron Constantin

 

 

 

ヴァシュロン・コンスタンタン

TEL.0120-63-1755

www.vacheron-constantin.com/