The Orion Hotel Motobu Resort&Spa

「オリオンホテル モトブ リゾート&スパ」が生まれ変わってグレードアップ

June 2024

オリオンビールが擁する「オリオンホテル モトブリゾート&スパ」が、開業10周年を迎えるにあたり、オリオンの名を冠した新たなリゾートホテルとして生まれ変わった。クラブウイングの全スイートの装いを改め、クラブラウンジ、インフィニティプール、スパをグレードアップ。新しくビア バーやイタリアンレストランも加わり、さらなる進化を遂げた全貌を紹介する。

 

 

text chiharu honjo

 

 

 

 

 那覇空港から車で北へ向かうこと1時間40分。沖縄美ら海水族館に隣接し、眼前には快水浴場百選に選ばれたエメラルドビーチの白い砂と青い海が広がる絶好の地に「オリオンホテル モトブリゾート&スパ」は建つ。海の向こうに伊江島を望み、備瀬のフクギ並木に続く沖縄の原風景に癒されるロケーションは、誰もが心惹かれる沖縄らしいゆったりとした眺めだ。

 

 

クラブウイング専用のレセプションラウンジ。

 

 

 

 同リゾートには、全室スイートのクラブウイングと高層棟のオーシャンウイングがある。いずれもオーシャンフロントの絶景が待っているが、より一層ラグジュアリーな空間で過ごすならクラブウイングを選択したい。車をエントランスに着けてバレーパーキングを利用した後、クラブウイング専用のレセプションラウンジでスマートにチェックインできるため、移動で疲れた身体をすぐに休めることができて快適この上ない。

 

 

 

 

 クラブウイングのゲストのみが利用できるクラブラウンジでは、時間に合わせて軽食やスイーツ、コーヒー、紅茶をはじめ、ワインや泡盛、ビールなどのアルコールまで豊富なフードとドリンクを取り揃え、これまで以上に寛ぎやすい空間へとグレードアップした。

 

 モーニングにはコンチネンタルブレックファースト、アフタヌーンには沖縄の紅芋や黒糖、フルーツを贅沢に使ったスイーツが並び、イブニングには、アグー豚のプロシュートやグルクン南蛮漬けなど、沖縄ならではの季節に合わせたアペタイザーも登場。好みのドリンクとともに、各々のペースで特別な時間を過ごせる。

 

 テラスのデッキチェアやソファーでグラス片手に気ままに過ごせるだけでなく、同室のパートナーに気兼ねなくワーケーションができるため、長期の滞在もしやすい。自然光が射しこむ開放的で広々とした空間に家具を配している上、十分なスペースが確保されており居心地の良さを感じた。

 

 

上2点:ロイヤルスイート。

 

 

 

 クラブウイングの全スイートは、モトブの風や光、土といった自然のやさしさを大切にした沖縄を感じる客室へとリニューアル。定員が3~4名に増えて、子どもが利用できるようになり家族でも訪れやすくなった。66㎡のジュニアスイート、82㎡のクラブスイートがあるが、最も広いのは6階に位置する2室限定 123㎡のロイヤルスイート。リビングとダイニングがあり、本格的なサウナまで備わる最上級の客室だ。サウナに入った後は、眼下に広がる絶景を眺めながらバルコニーで爽快感あふれる外気浴を楽しめる。

 

 

 

 

 館内には、インドアプールと2つのアウトドアプールがある。なかでも落ち着いた雰囲気が漂うインフィニティプールはクラブウイングのゲスト専用で、デッキチェアに加えて優雅な天蓋付きカバナも登場した。

 

 いずれも無料で利用できるので早めに予約しておきたい。

 

 正面にあるエメラルドビーチは、沖縄でも珍しいラグーン(礁湖)内にあるビーチで、環境省より水質はもっとも良いと認められているAA。果てしなく続くエメラルドの大海原と白いコーラルサンドが広がる圧巻の景色は息を飲むほど美しい。

 

 

イタリアンレストラン「ristorante GLAUCO(リストランテ グラウコ)」。

 

 

 

 リニューアルを機に、メインダイニングとしてイタリアンレストラン「ristorante  GLAUCO(リストランテ グラウコ)」も新たに誕生した。イタリア語で「紺碧」を意味するGLAUCOは、目の前に広がるモトブの海をイメージして名付けられ、美しいオーシャンブルーに合わせて設えもブルーでカラーコーディネートされている。

 

 オープニングヘッドシェフは、ヨーロッパや香港で腕を振るいイノベーティブな料理を創り出してきたことで知られる「Food design by HIDEAKI NAGAYA」代表の長屋英章氏。沖縄に古くから伝わる「クスイムン」という医食同源の考え方に基づき、目の前の海で採れたアオブダイなどの魚介類や、在来種の金武アグー豚、沖縄県産野菜やフルーツ、島味噌や黒糖など地産の新鮮な素材を積極的に使用している。

 

 

石川酒造場のオリジナルクラフトジンを使ったジントニック。

 

 

 

 ディナーは県産食材を贅沢に使ったコース料理のほか、自慢のピザ窯で焼き上げたピッツァやパスタをメインとしたクオリティの高いイタリアンを堪能できる。合わせるドリンクは、多彩なメニューがラインナップ。ワインはもちろんのこと、ウォッカに今帰仁スイカと屋我地島の塩を合わせたオリジナルカクテルなどもある。また、沖縄で唯一甕仕込みの泡盛を造ることで知られる石川酒造場のオリジナルクラフトジンは「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)2021」で銀賞を受賞した逸品。沖縄産のショウガ(新ショウガ)をメインにクローブやカーブチーなどのボタニカルと泡盛を使用した爽やかな味わいを愉しめる。

 

 朝食は「フルーツスムージー」や「もとぶ牛のローストビーフとやんばる鶏のオムレツ」、「カプチーノ仕立てのスープ」など、シェフによる作り立ての料理を味わえるオリジナルセットをオーダー可能。料理は季節ごとに変わるため、その時々の旬の食材が楽しめる。クラブウイングのゲストが中心なので、混雑することなく優雅な時間をすごせるのがよい。

 

 

 

 

 さらに、新エリアとして「THE ORION BEER BAR(オリオン ビア バー)」がオーシャンウイングにオープン。ここで飲みたいのは、オリオンホテル限定のオリジナルクラフトビール「オリオン ザ・クラフト」。王道のペールエール、ホップをふんだんに使用したIPA(アイピーエー)、小麦麦芽を使用したフルーティなヴァイツェンに加え、訪れる時期によっては、季節限定の味も愉しめる。

 

「オリオン ザ・ドラフト」など一般的に流通しているビールとは別に、クラフトビール専用の設備が名護工場にあり、経験豊富な醸造家が仕込みから樽詰めまで手作業で徹底管理。個性あふれるクラフトビールを開発している。最高に美味しいビールを最も適した状態で飲めるのはビールメーカーが手がけるホテルならでは。熟練のスタッフがクリーミーな泡を注ぐ技を披露してくれるので、是非ともバーで飲むことをお勧めする。サンセットの時間に来ると、海に夕日が沈む光景が感動的だ。

 

 バーのエントランス付近には、オリオンビールの公式グッズを扱う、「Orion Official Storeモトブ」もオープン。ブランドとコラボレーションしたアイテムやオリジナルTシャツなど様々なグッズを取り揃えている。

 

 

天然温泉「美ら海の湯」からもモトブの美しい海を一望できる。

 

 

 

 館内には、地下1500mにある約2億年以上前のジュラ紀の地層から湧き出る天然温泉「美ら海の湯」があり、クラブウイングの宿泊者は無料で利用できる。また、同じ地層から湧き出る古代海水で満たされた本格的なタラソプールを備えるタラソスパ「Mokara(モカラ)」も名称を新たにオープンした。水温、水深、水圧、温度、ジェットなどフランスのタラソプールと同様、医科学的に設定されており、水流ジェットで身体の新陳代謝を高めてくれる。パートナーと一緒にトリートメントを受けられるツインジェットバスルームもあるから、個室でリラクセーションするのもよいだろう。

 

 

オリオンビール名護工場に併設している「オリオンハッピーパーク」。「オリオンホテル モトブ リゾート&スパ」からは車で30分ほどの場所にある。

 

 

 

 モトブの美しい景色に別れを告げて那覇へ行く途中に立ち寄ったのは、「オリオンハッピーパーク」。ここにはオリオンビール名護工場があり、ビールが出来るまでの主な工程を見学できる。巡った後は、できたてのビールを提供してくれる幸せな時間が待っているのでビール好きには堪らない。

 

 この施設は、2006年度にゼロエミッション(廃棄物100%再資源化)を達成している。例えばビールの麦芽粕を、高級魚のミーバイ(やいとはた)の餌の一部にする琉球大学との産学連携プロジェクトや、もとぶ牧場の牛の飼料に混ぜる取組を通じて、沖縄の環境保全だけでなく、サステイナブル食材を観光客に体験してもらえる機会を創出している。

 

 

 

 

 那覇へ着いてから向かったのは、昨年リニューアルを果たした「オリオンホテル 那覇」。那覇の中心地である国際通りに面した好立地で、牧志駅から徒歩約3分というアクセスの良さを誇るシティホテルだ。ここで注目したいのは、スタイリッシュなデザインとブルーライトのカウンターが目を惹く「THE ORION BEER DINING」。ライブキッチンをひとり占めできる個室や国際通り沿いにあるテラス席など広い空間を備え、朝食、ランチ、カフェ、ディナーなどシーンに合わせて気軽に利用できる。

 

 

 

 

 こちらでも、オリオンホテル限定のオリジナルクラフトビール「オリオン ザ・クラフト」をビールメーカーならではのパーフェクトサーブで提供。最高に旨いビールに合わせたいのは、県産和牛もとぶ牛やアグー豚、シーフード、野菜など地産の旬の美味しさを活かした沖縄スタイルのグリル料理の数々だ。

 

 意外だったのは、沖縄で見かけない生牡蠣がメニューにあること。久米島で海洋深層水を活用した陸上養殖に成功し、厳しい検査をクリアした、新鮮で安心して食べられる牡蠣が提供されている。島ラッキョウヴィネガーと沖縄県産グリーンレモンが添えてあり、味も極めて美味しいのでオーダーしてはいかがだろう。

 

 

 

 

 また、沖縄で話題をさらっているのは、ホテル1階にオープンした「ワインショップ・エノテカ オリオンホテル 那覇店」。沖縄初となるエノテカで、カウンター席にてグラスワインを愉しめるだけでなく、購入したワインを空けることもできる。オリオンビアダイニングで食事とともに飲みたい時は持ち込みも可能だ。エノテカのセラーにある厳選されたワインをお得に堪能できるのは沖縄でここしかない(※ボトルを開ける際はいずれも要抜栓料)。

 

 

 

 

 両ホテルとも宿泊者にはビアバーでウェルカムビールをサービスしているだけでなく、客室によっては冷蔵庫にも無料のオリオンビールが用意されてあるなど、滞在中オリオンビールの世界観を存分に堪能できる。沖縄生まれの旨いビールを心ゆくまで味わえるホテルで、ここにしかない特別な島時間を過ごしてはいかがだろう。

 

 

 

オリオンホテル モトブ リゾート&スパ

沖縄県国頭郡本部町備瀬148番地1

TEL.0980-51-7300

www.okinawaresort-orion.com/

 

オリオンホテル 那覇

沖縄県那覇市安里1-2-21

TEL.098-866-5533

https://orionhotel.co.jp/naha/