レインコートと傘：ふたつの防衛ライン

雨の攻撃に備えよう。

歩いて移動することが多くなってきたので、気温に合わせてレインコートを選び、もちろん傘も数本用意して、防衛力を倍増させておこう。

 

 

by freddie anderson

 

 

 

 

 

　2月中旬にストーム・ダーシーが英国を襲い、英国気象庁は英国の大部分に大雪警報を発令した。こんなときは暖炉の前で、アームチェアにもたれて過ごすのが最善の方法だ。しかし今回の降雪は、年間75日も雪が降るサンクトペテルブルクであるかのように続いた。しかし同地では、黒海からの雪や風雨の猛威から逃れるために、誰もが屋内にこもっているわけではない。今回の豪雨・豪雪はシベリアの気温の影響で、一時的なものだったが、“エイプリル・シャワー”はもうすぐだ。異なる属性のレインコートを、何枚か用意しておくのが賢明だろう。

 

　夜明け前の氷点下の気温の中、雨の予報が出ているときに通勤しなければいけない都会の紳士は、コートのジレンマに陥ることがある。典型的なレインコートでは、防寒性に欠けるのだ。そんな時、頼りになるのはイタリアン・ブランドである。

 

 

 

VALSTAR Light Brown and Green Alpaca Wool Houndstooth Raincoat $ 1,350	RUBINACCI Dark Blue Wool Blend Raincoat $ 2,270

 

SEALUP Beige and Gold 3-in-1 Detachable Vest Raincoat $ 1,170	KIRED Green Reversible Ben Coat $ 1,250

 

 

 

　シーラップは、イタリアのエレガンスと温かさを両立させたレインコートをリリースしている。ベージュとゴールドの3-in-1着脱式ベストがついたレインコートは、冬のニューヨーク・セントラルパークを歩くのにぴったりだ。着脱式のダウン・ベストを備え、凍えるような寒さからあなたを守ってくれる。撥水加工を施した素材を使用しており、裏地にはコットンフリースが使われている。スーツの上から羽織る軽量なコートとして、最良の1着である。この素晴らしいレインコートには、美しいチョコレート・ブラウンとネイビーも用意されている。

 

　イタリアのヴァルスターもまた、非常に温かく、かつかさばらない絶妙なレインコートを生産している。アルパカとウールの混紡素材を使用した、印象的なハウンドトゥース・パターンのコートだ。フライフロント、サイドのウェルトポケット、ボタン付きの袖口などを特徴としている。

 

 

 

 

　地面に黄色のポップな花々が咲き、春の訪れを告げるまでには、そう時間はかからない。しかし、花が満開になる4月になると、急な土砂降りとなることも多い。この時期には、防水を目的とした、高機能なレインコートを用意するのがベストだ。

 

　この度THE RAKEでは、革新的な技術を駆使した生地で有名なキーレッドをeコマースに迎え入れた。バージンウールとエラスタンをブレンドしたリバーシブルのレインコートは、軽くて運動性があり、雨に濡れても安心です。バージンウールとエラスタンをブレンドしたリバーシブルのレインコートは、軽く動きやすく、雨に濡れても安心だ。このブランドの通気性のあるレインコートは、温暖な気候の、大陸の主要なビジネス都市でとても人気がある。

 

　しかし、雨が多い英国の都市でも、レインコートの名作が作られている。プライベートホワイトV.C.は、英国マンチェスターに残る最後の衣料品工場だ。時代を超越したシングルブレステッド・デザインの“サンドマック”は彼らの代表作で、世界で最も効果的な天然の全天候型テキスタイル＝ベンタイル®が使用されている。

 

 

 

PRIVATE WHITE V.C. Sand Ventile® Mac 3.0 $ 680	SEALUP Military Green Naviglio Grande Single Breasted Raincoat $ 910

 

MACKINTOSH Navy Nylon Short Raincoat $ 700	GRENFELL Sage Suffield Cotton Polyamide Coat $ 975

 

 

　すべてのレインコートが、『華麗なる賭け』（1968年）でスティーブ・マックイーンが着用した軽量な膝丈のシングルブレストや、『カサブランカ』（1942年）でハンフリー・ボガートが纏ったクラシックなトレンチコートを真似ているわけではない。

 

　ヴェローナを拠点とし、オートクチュールのノウハウと機能性を両立させた独創的な服作りで知られるムーレーのブラックの着脱式“SHINJUKU”コートは、グースフェザーの保温性を持ち、耐水性に優れた素材が使われている。グリーンでも展開されるこのコートは、悪天候の時にも安心して羽織れるコートである。

 

 

SEALUP Black Storm Belted Raincoat $ 1,080	MOORER Black Detachable Shinjuku Coat $ 1,465

 

 

 

　また、ルーカンのベージュのドニゴール・ツイード“フォーコンバーグ”ボンバージャケットは、天然のラノリンを含んでいるため、軽い撥水機能を持っている。

 

　カントリー・クロージングのステータス性を見事に表し、犬を連れて公園に散歩に行くときには、最高の1着である。

 

　コロナ禍に見舞われる前、雨の日のバレンタインデーの夜に、ウエストエンドをぶらぶらしていると、パートナーがタクシーに乗っている間に、傘を差し出している紳士の姿をよく見かけた。最近ではそんな光景も、あまり見られなくなったのが悲しい。しかし、傘は人々が徒歩にて移動することが多くなった現在、再び注目されているアイテムである。

 

 

LUCAN Beige Bracken Donegal Tweed Fauconberg Bomber $ 725	FRANCESCO MAGLIA Green Tartan Polycotton Umbrella with Ash Wood Handle $ 420

 

FRANCESCO MAGLIA Brown, Yellow and Red Striped Folding Umbrella $ 260	FRANCESCO MAGLIA Green and Blue Houndstooth and Wood Folding Umbrella $ 260

 

 

 

　イタリアの傘専門ブランド、フランチェスコ マリアのディレクター、フランチェスコ・マリア氏は言う。

 

「傘は、車や公共交通機関など、なかった頃からの製品なのです」

 

　パンデミックの後、公共交通手段を使うことが減り、歩くことが多くなったと感じている人は、フランチェスコ マリアの傘を購入してみてはいかがだろう。フランチェスコのファミリーは160年以上にわたって天然の木製シャフトを持つ傘を作っている。パートナーのためにも、ぜひ手に入れたい1本だ。