Le Donne Eroiche del Vino Biologico at BVLGARI HOTEL TOKYO

キアラ・ボスキスのバローロを、東京で━━ブルガリ ホテルが贈る、革新と情熱のワイン体験

December 2025

ブルガリ ホテルズ&リゾーツが発表した特別なワインリスト「Le Donne Eroiche del Vino Biologico(英雄的な女性たちのオーガニックワイン)」は、女性醸造家たちにスポットライトを当てた画期的な取り組みだ。去る11月にブルガリ ホテル 東京で行われたイベントのレポートをお届けする。

 

 

text yukina tokida

 

 

会場を魅了した、女性醸造家キアラ・ボスキス氏が手掛けるバローロのラインナップ。いずれも期間限定で、ブルガリ ホテル東京にてバイザグラスで楽しむことができる。

 

 

 

 ワインの世界には、長いあいだ男性が中心となって築いてきた歴史がある。その長い歴史のなかで、自分の感性と信念を頼りに、新しい道を切り拓いてきた女性醸造家たちがいるのをご存じだろうか。

 

 この11月にブルガリ ホテルズ&リゾーツが発表した特別なワインリスト「Le Donne Eroiche del Vino Biologico(英雄的な女性たちのオーガニックワイン)」は、そんな彼女たちへの敬意を込めたコレクションだ。そのなかでもオーガニック栽培を徹底し、自然と向き合い、まるで土地と対話するようにワインをつくり続けてきた8名の女性たち。そのひたむきな歩みを静かに照らす企画である。

 

 ブルガリがこの取り組みを始めた背景には、ブランドが大切にしてきた“革新性”と“文化への敬意”がある。環境を守り、地域の生産者を支える。その姿勢は、ワイン造りに携わる女性たちの生き方にも通じている。

 

 今回ブルガリ ホテル 東京でフィーチャーされるキアラ・ボスキス氏は、バローロの地で革新をもたらしてきた醸造家のひとり。彼女はバローロボーイズをはじめとする力強い男性たちのなかでも、自分のスタイルを信じてワイン造りを続けてきた。ビオ認証を獲得するために周囲の農家を説得し(自身の畑がオーガニック栽培であっても、隣接する畑がそうでない場合、隣接する畑から一定の距離で育ったブドウは使用できなくなるため、説得するという選択肢以外には周りの畑と接しているブドウは売らざるを得ないのだという)、日々変化するぶどうの様子を自らの目で見守り、最適な収穫のタイミングを判断する。それを堅実に続けてきたことで、彼女自身が理想とするワイン━━力強さの中にしなやかさ、華やかさ、軽やかさがあり、飲み手の心に静かに余韻を残す、そんな“バローロの新しいエレガンス”と呼ばれる味わいを生み出している。

 

 

キアラ・ボスキス氏。「今日は発表会なのできちんとドレスアップしていますが、普段は農家として泥だらけになりながら日々ブドウを見守っています」という言葉が印象的だった。彼女の愛情を受けて育ったブドウで丁寧に作られたワインからは彼女の温かい人柄さえ感じられるようだった。

 

 

 

 彼女のワイナリーは、合計14.5ヘクタールの自社畑で育てたブドウのみを使用し、年間5〜6万本ほどを生産する。すべてがビオ認証を受けており、「自然の恵みから生まれるワインが、ジュエリーのように輝く存在であってほしい」という思いが、その味わいには宿っている。

 

 類稀な労力と時間、愛情を持ってつくりあげられたボスキスのワインを、いま、日本にいながらにしてバイザグラスで楽しめるのが、ブルガリ ホテル 東京が誇るイタリアンダイニング「イル・リストランテ ニコ・ロミート」だ。ミシュラン一つ星のイタリア料理と合わせることで、ワインに宿る物語がより鮮明に広がる。料理を味わう時間のなかで、ふと、彼女たちが大切にしてきた土地や気候、文化へと想いが向かうような━━そんな体験ができる。

 

 メディア向け発表会では、レジデント ヘッド シェフ マウロ・アロイシオが手がける料理と見事なマリアージュが披露された。同ダイニングのシグニチャー的存在である、水を一切使わず、セロリやニンジンといった野菜だけでじっくり仕上げた温かいウェルカムブロス「ベジタブル アブソリュート」で幕を開けた。セージの香りやオリーブオイルの香りが心地よい、やさしいブロスで、ゲストの胃袋の準備運動は万端だ。

 

 前菜には冷製のローストビーフ、続いて多彩なキノコのソテーにカリカリのヘーゼルナッツやパルメザンチーズを合わせた一品、そして、パスタにはフェットゥチーネが用いられ鴨のソースとチーズ、黒トリュフの香りが豊かなひと皿が続いた。メインには、バローロワインを贅沢に使ったソースを合わせた、ほろほろの牛肉の頬肉の煮込み「バローロワインで煮込んだ和牛のほほ肉とポテト」が供された。

 

 

 

 

 前菜から順に、ベリーを感じる「2018 Via Nuova Barolo」、スパイスさが際立つ「2018 Barolo Mosconi」、エレガントでバランスの取れた「2018 Vigneto Cannubi Barolo」がペアリングされたのだが、なかでも秀逸だったのが、メインに合わせられたワイン「2008 Vigneto Cannubi Barolo」。ピュアな赤い果実が感じられ、女性的な部分が表現されているようなエレガントな味わいで、提供されたザルトのグラスがワイン本来を持つよさを最大限に引き立てていた。

 

 ワインとの最高のペアリングを叶えてくれたシェフやソムリエチームのプロフェッショナルな仕事ぶりに、ゲストはもちろん、キアラ・ボスキス氏本人も感動を隠せない様子だった。適正なグラスと適正な温度、これらのふたつはワインの味わいを大きく左右する。これらを完全に熟知し、最適な状態で提供され、ワイン本来の魅力が、これ以上ないほどに引き出されていた。

 

 

 

 

 世界中のブルガリ ホテルズ&リゾートで順次開催されている「Le Donne Eroiche del Vino Biologico」で他に名を連ねているのは、フランチェスカ・バレストリエーリやアリアンナ・オッキピンティ、ヘレナ・ラゲデルなど、イタリア各地でオーガニックワインを牽引してきた女性たち。自然のリズムとともに育ち、土地の個性をまっすぐに映し出す彼女たちのワインを目当てに世界各国を旅するのもいいだろう。

 

 イタリアと日本の美しさが見事に融合した「ブルガリ ホテル 東京」という洗練された空間で、これらのワインに触れる体験は、単なるテイスティングを超えた時間となる。ワインを注ぐやわらかな音、広がる香り、そしてグラス越しに見る東京の景色━━そのすべてが、女性醸造家たちの情熱と重なり合い、ブルガリが目指すラグジュアリーの真髄さえ感じられるだろう。

 

 

 

「Le Donne Eroiche del Vino Biologico(英雄的な女性たちのオーガニックワイン)」

キアラ・ボスキス氏のワインラインナップからは、2018 Via Nuova Baroloがグラスワインで楽しめる。

グラスワイン ¥4,800

 

イル・リストランテ ニコ・ロミート

ランチ:12:00 pm〜(ラストオーダー 2:30 pm)

ディナー:6:00 pm〜(ラストオーダー 9:00 pm)

コース ¥26,000~(アラカルトもあり)

TEL. 03-6262-6624

www.bulgarihotels.com/ja_JP/tokyo/dining/il-ristorante-niko-romito

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