GLOBE-TROTTER ‘12- Slot Watch Case’

持ち歩かない、グローブ・トロッター

April 2026

photography Osami Watanabe

 

 

基本的には外に持ち歩かない、あるいは持ち歩くのを躊躇してしまう、例外的なグローブ・トロッター。パールのように艶やかな光沢を湛えた暗灰色のボディが官能的な、キャビア コレクションの 12スロット ウォッチケース。内側にはシリアルナンバーが刻まれている。W31×H40×D12cm。¥517,000 GLOBE-TROTTER

 

 

 

 1897年創業。紙と繊維を幾層にも重ねて圧縮し、圧倒的な強靭さと軽さを両立させたヴァルカナイズド・ファイバーボードを用いて作られる英国グローブ・トロッターのラゲッジは、旅のお供として広く愛され続けている。英国の工房で一点一点、手仕事で作られるそれらは、使えば使うほど思い出とともに愛着が増し、まさに相棒的存在となるのである。が、“ 持ち歩かない” グローブ・トロッターという例外もある。

 

 パールのような艶やかな光沢を湛えた暗灰色のボディに、チョコレートのレザーとクロムの金具。官能的な美しさを備えカシミアのように美しく滑らかな内装が施された、12本の時計が収納できるウォッチケースだ。外へ連れ出したい圧倒的な美貌を備えながら、役目は家の中で完結する。時計を収め、眺めるための宝箱なのである。旅の箱が、暮らしの宝箱へと転じる。その矛盾こそが、究極の上質だ。12本入るから、家族の時計も収められるのが嬉しい。

 

 

サファリ コレクションの 12 スロットウォッチケース。内側にはシリアルナンバーが刻まれている。W31×H40×D12cm。¥418,000 GLOBE-TROTTER

 

 

目利き人:
ファッションジャーナリスト
THE RAKE 副編集長
藤田 雄宏/Yuko Fujita
グローブ・トロッターとの出合いはちょうど2000年だったかな。かわいらしいネイビーの18インチトロリーを手に入れ、嬉しくて仕方なかったのを覚えている。国内中心に大活躍してくれて、まさにさまざまな旅の思い出が詰まっていて、今も大切に手元にあります。