FOUR SEASONS RESORT BALI

あなたは海派?山派?バリ島のふたつのフォーシーズンズ

November 2019

 

 滞在中に一度は必ず訪れたいのが、バリ島一の長さを誇る海に面したインフィニティプールを持つ「サンドラ」。リゾートから海岸沿いに徒歩10分ほどの場所に位置しており、宿泊ゲスト以外も利用できるビーチクラブである。オープン前に海岸沿いを散歩しながらサンドラへ趣いて、静かな朝のひと時を独り占めできることは宿泊ゲストだけの特権。波の音と小鳥のさえずりに耳をすまして、深呼吸をするだけで、この上ない喜びを感じられることだろう。

 

 

上:全長57メートルという、バリ島随一の長さを誇るビーチクラブ「サンドラ」のプール。下:サンドラのプールに隣接するダイニング。波の音を聞きながら、食事を楽しむことができる。

 

 

 

 「サンドラ」にはプールだけでなく、キッズルームやレストラン、バーもある。レストランではハンバーガーやTボーンステーキがオススメで、バーではバリ島に古くから伝わる“アラク”を頼んでみていただきたい。50年以上前から続く、バリ島ならではの歴史あるお酒なのだが、法規制があったこともあり、現在では扱えるお店がとても少なくなってきているんだという。日本でいうところ“日本酒”ではあるが、まずはカクテルで楽しんでいただきたい。多彩なカクテルが揃っているため、バーテンダーにそのときの気分に合わせてオススメを聞くといいだろう。

 

 夜には、ライブミュージックの演奏もあるため、その日はどんなジャンルの音楽を予定しているのか、スタッフに聞くことをオススメする。聞いた話によると、新年には目の前に広がるジンバランの海岸沿いで花火が次々と打ち上がり、大盛り上がりだとか。毎年この時期だけを狙って訪れるゲストも多いという。

 

 最後にご紹介したいのが、朝食と夕食を楽しめる「タマン ワンティラン」。ここでは、毎日変わるメニューをビュッフェスタイルで楽しめる。ラインナップも実に幅広く、インドネシア料理はもちろん、インド料理や和食、洋食、シーフードバーやヌードルバー、そして多彩なデザートやフルーツまであり、毎日来ても飽きることがない。特にインド料理(シェフがインド人だから)とヌードルバーはとてもおすすめ。食べ過ぎたとしても、ヌードルバーの優しいチキンスープが、疲れた胃を癒してくれることだろう(取材時にいたアメリカからのゲストは、“ひどい時差ボケで体調が優れないけれど、これだけは毎日食べられる”と言っていたほど!)。

 

 

海を一望できるダイニング「タマン ワンティラン」。朝日を浴びながらいただく朝食は格別だ。

 

 

 

 これが、ジンバランに位置するフォーシーズンズだ。広大な敷地のなかに点在する全室オーシャンビューのヴィラに宿泊し、プールサイドでのんびり読書をし、適度にワークアウト……文字通り、のんびりとバリ島を満喫できる楽園である。

 

 次は、山に位置するフォーシーズンズリゾートである。まず、ジンバランからサヤンへの移動方法は大きくふたつある。地上から向かうクルマ、もしくはアユン川(アユン=美しいの意)から上陸するラフティング(別途支払いが必要)だ。ラフティングは、あるポイントまで車で向かう必要があるが、すべてフォーシーズンズで手配してくれるので、希望を伝えさえすれば心配ご無用。

 

 我々取材陣はラフティングを体験。“ラフティングがあるからね”と軽い感じで伝えられていたので、足元はスニーカーで、ある程度濡れてもいい服装で向かったのだが、足元は絶対にサンダル(滑りにくく、汚れてもいいもの)を用意しておくことをオススメする。川の状況によっては、大いに濡れることもあるため、下には水着を着ておいた方が懸命だ。またラフティングの途中では、あのオバマ元アメリカ合衆国大統領も泳いだ水深5メートルの渓谷が出現するため、泳ぎたい諸兄はぜひ、お試しあれ。オバマ氏がバリ島を訪れた際に宿泊していたホテルこそが、「フォーシーズンズリゾート アット サヤン」なのである。

 

 

上:ラフティング途中の穏やかなエリア。ドライバッグをガイドが持ってきてくれるが、持ち物は必要最低限であることをオススメする。取材時は全員iPhoneのみ。下左:ラフティング終了後のランディングポイント。下右:川から上がってきて最初に目に入る、アイコニックな風景。敷地内に田んぼがある、のどかなリゾートだ。

 

 

 アユン川を下りながら色々な景色を楽しみ、ついにホテルへ到着!この達成感はこの上ないものである。バリ島での滞在のハイライトになること間違いなしだ。

 

 が、実はクルマで到着するのも同じくらいオススメ(こちらの方が多くのゲストが選ぶため、“あの”アイコニックな写真は見たことがある方も多いかもしれない)。到着したクルマ寄せから伸びる一本の橋を通ってチェックインを行う、というロマンチック仕様なのである。橋の先には睡蓮の池もあり、目の前に広がる豊かな緑と広い空を望んだら、あまりの開放感に深呼吸をせずにはいらないだろう。まさに、俗世界に一瞬でおさらばできる。

 

 

橋を渡りきったところにあるのは、睡蓮の池。午前中にしか咲かない睡蓮を愛でるために散歩をする優雅な朝も粋である。

 

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