BREGUET ‘Expérimentale 1’
ブレゲがブレゲたる所以
February 2026
1820年のマリンクロノメーターNo.3448から意匠を引用。ケースは「マリーン」を継承しつつ新設計。素材は250周年記念開発の独自合金18Kブレゲゴールド。43.5mm径、厚さは13.3mmと小さくないが、短いラグとインターチェンジャブルのラバーストラップで日常使いでも快適だ。10Hz(毎時7万2000振動)という高振動のCal.7250を搭載。世界限定75本。手巻き、18Kブレゲゴールドケース、43.5mm。¥53,834,000 Breguet
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2025年12月、ブレゲは改めて自らの存在理由を問うた。その答えが、250周年というアニバーサリーのフィナーレを飾る超大作だ。単発でなく、新コレクションの第1作に位置付けられる「エクスペリメンタル1」は、“実験的”という名が示す通り、従来の機械式時計が抱えてきた根本的な課題に挑む。通常の脱進機では、歯車と部品が接触することで生じる摩擦が精度限界の一因となってきたが、今作は磁力の反発を利用しエネルギーを純粋な形で伝えるマグネティック・コンスタントフォース脱進機を採用し、トゥールビヨンと組み合わせることで日差±1秒以内という驚異の精度を達成。さらに10Hzという高振動を実現した。
だが、真に驚くべきは技術ではなく、革命児であり続けたブレゲらしい実験精神である。過去・現在・未来をつなぐマスターピースにして、まさにブレゲがブレゲたる所以を体現する1本といえる。革新を通して伝統を生かすという矛盾を美しく調和させた、ひとつの到達点であり、そして通過点なのだ。

手巻きのCal.7250は、マグネティック・コンスタントフォース脱進機搭載の10Hzトゥールビヨン。部品点数は266個。それぞれふたつのゼンマイを備えたダブルバレルを採用し、72時間のロングパワーリザーブを確保。
『THE RAKE 日本版』Issue68より抜粋










