A.LANGE&SÖHNE “Blue Series”

青く輝くふたつの新作コレクション

October 2017

text chiharu honjo

 

 

 A.ランゲ&ゾーネが、フィレンツェで開催したインターナショナルプレスイベントにて、『情熱とクラフツマンシップの足跡(On the traces of passion and Craftsmanship)』と『青く輝く夜(Blue Brilliance Night)』をテーマに掲げ、美しいブルーが印象的な、ふたつの新作コレクションを発表した。

 

「1815ラトラパント・パーペチュアルカレンダー・ハンドヴェルクスクンスト」世界限定20本、手巻き、ホワイトゴールドケース、41.9 mm。参考価格 290000ユーロ(※ドイツVAT税込)

 

 

 まず初めに披露されたのは、新作となる「1815ラトラパント・パーペチュアルカレンダー・ハンドヴェルクスクンスト」。2013年のSIHHジュネーブ・サロンで大きな反響を呼び、ジュネーブ時計グランプリで二つの賞を獲得した「1815ラトラパント・パーペチュアルカレンダー」に、青く輝く工芸美を添えた「ハンドヴェルクスクンスト・エディション」が、世界限定20本で登場した。

 

 

 ホワイトゴールド製のダイヤルと裏蓋に、浮彫りで装飾模様を入れ、青い釉薬を焼き付けた華麗な仕上がりになっており、特殊な装飾技法を施したムーブメントは、スプリットセコンド・クロノグラフとムーンフェイズ表示付きパーペチュアルカレンダーを同時に搭載するという、稀有かつ刺激的な構造だ。

 

 モデル名に「ハンドヴェルクスクンスト」の銘を冠するタイムピースは、本作で6作目となり、A.ランゲ&ゾーネの中でも、とりわけ芸術性の高い仕上げ装飾を意味する。工芸美をさらなる高みに引き上げるため、途絶えていた技法を蘇らせ、ダイヤルにエナメル焼成とエングレービングを組み合わせた、ブランド初となる新たな技法に挑戦した。

 

 

 ムーブメント裏側のサファイアクリスタルを覆う裏蓋には、月の神話を再現。ローマ神話に登場する月の女神ルーナが、ベールを纏った姿で三日月の王冠を載せ、夜を照らすたいまつを持つ姿が見える。この装飾は、レリーフ技法とトランブラージュ技法を駆使して円形の浮き彫りにしたもので、青い釉薬を焼き付けた星と雲で縁取りされている。

 

 

 機械式時計の中でも最高レベルの技術力が必要な複雑機構を組み合わせただけでなく、芸術的なムーブメントの装飾、631個の部品からなる自社製キャリバー L101.1がランゲ最高品質基準に準拠して仕上げられていることは、言うまでもない。

 

 

ランゲ1

手巻き ホワイトゴールドケース 38.5 mm 予定価格 ¥3,834,000(税込)

 

「ランゲ1・デイマティック」

自動巻き、ホワイトゴールドケース、39.5 mm。予定価格 ¥4,654,800(税込)

 

「サクソニア」

手巻き、ホワイトゴールドケース、35.0 mm。予定価格 ¥1,846,800(税込)

 

「サクソニア・オートマティック」

自動巻き、ホワイトゴールドケース、38.5 mm。予定価格 ¥2,710,800(税込)

 

 

 次に披露されたのは、定番コレクションの中でも代表的な手巻きと自動巻きのモデル「ランゲ1」、「ランゲ1・デイマティック」、「サクソニア」、「サクソニア・オートマティック」から登場した、紺青色に染まる「ブルー・シリーズ」だ。シルバー無垢に深いブルーでプレート仕上げしたダイヤルを、気品あるホワイトゴールド製ケースに収めたモデルが仲間入りする。

 

「ブルー・シリーズ」の4モデル全てが、自社製キャリバーを搭載。一つひとつの部品に手仕事で装飾仕上げを施し、二度組み方式でムーブメントを完成させた後、丹念に研磨して艶を出すという。スワンネック形バネを取り付けたハンドエングレービング入りテンプ受けは、ランゲ工房の妥協を許さず完璧を追求する姿勢を、最も美しい形で示している。直筆の署名さながらに職人の作風が表れ、テンプ受けを取り付けた瞬間に、世界に二つとない工芸美術品が生まれるのだ。

 

 常に進化し続け、高みを目指すA.ランゲ&ゾーネの、美しいブルーに染まったタイムピースを、手に取って確かめてみてはいかがだろう。

 

A.ランゲ&ゾーネ

TEL. 03-4461-8080

HP:www.alange-soehne.com