A DIFFERENT PACE OF LIFE

リシャール・ミルが
もたらした時間の贅沢

September 2020

 

 これらの名車でさまざまな体験ができるように、プログラムでは途中アスカリのサーキットにも立ち寄った。このサーキットは、シルバーストーン、ニュルブルクリンク、ブランズハッチ、ル・マン、デイトナ、スパ・フランコルシャンなど、世界のサーキットのコーナーをヒントに造られているのだが、その背景にはエンジニアで発明家のクラース・ズワルト氏の存在がある。彼はアマチュアのF1ドライバーで、アスカリ・カーズの創設者でもある。このサーキットは、ラリーに参戦する野獣たちにうってつけの闘技場といえるのだ。シェルビー・コブラ289が、フォードGT40やフェラーリ275GTBのコンペティションバージョンといったマラネロの名車たちを相手に苦戦している姿を見られたのも、貴重な機会だった。

 

 しかし、最終的に私たちが最も特別な時間を楽しんだのは、アルハンブラ宮殿の夕焼けを見に行ったこと。レースカーのエンジンの爆音の後に庭園の噴水の音を聞けるのは特権であり、“時間”だけがもたらしてくれる贅沢であった。

 


 

リシャール・ミルのスポーティなラウンドウォッチが話題!

 

「時計のF1」を標榜し、軽量かつ頑丈なエクストリームウォッチを生み出してきたリシャール・ミル。ホットな話題作は、2011年に発表した初の超薄型ラウンド型ウォッチ「RM 033」を再解釈したモデルだ。

 

 腕になじみやすいラウンド型のラインは崩さずに、カーボンTPT®製のベゼルとケースバック、サテン仕上げのレッドゴールド製ミドルケースを採用し、スポーティな雰囲気を演出。ライフスタイルとスポーティスタイルをひとつの時計に見事に融合させた力作である。

 

RM 33-02 AUTOMATIC EXTRA FLAT/RM 33-02 オートマティック エクストラフラット

スケルトン加工のグレード5チタン製キャリバー「RMXP1」を搭載。振動数3Hzで可変慣性テンプによって調整されるこのキャリバーは、オフセンターに配置されたマイクロローターによってムーブメントの厚みを2.6mmまで大幅に薄くすることを可能とした。それでいてブランド特有のアーキテクチュアルなデザイン表現は妨げられていない。自動巻き、カーボンTPT®×18KRGケース、41.7mm。世界限定140本。¥17,000,000 Richard Mille(リシャールミルジャパン Tel.03-5511-1555)

 

本記事はISSUE34(2020年5月25日発売号)にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

1 2 3