Friday, October 30th, 2026

「ムッシュ ディオール」に、日本の秋を映した新メニュー

 大阪・心斎橋の「ハウス オブ ディオール 心斎橋」にあるレストラン「ムッシュ ディオール by アンヌ=ソフィー・ピック」に、秋のメニューが登場した。フランス料理の伝統を受け継ぐシェフ、アンヌ=ソフィー・ピックが、日本の旬の食材と香りを独自の感性で組み合わせる。提供は11月30日まで。

 ピックの料理を特徴づけるのは、食材の味だけでなく、その香りが重なり合う過程を大切にする「浸透(Suffusion)」という考え方だ。秋の一皿「レ スー ボワ」には松茸にスプルース、ベルガモット、ユーカリを組み合わせ、森を思わせる香りを構成。「ル ココン」では丹波地鶏にトンカ豆や玄米茶を重ねる。日本の食材を、フランス料理の枠組みの中で思いがけない表情へと導いている。

 鹿肉をそば茶と栗味噌でマリネし、ごぼうのキャラメリゼを添える一皿も秋らしい。デザート「ラ ボビーヌ」は、クチュールの糸巻きを思わせるマロンクリームに、みかんと燻香を持つラプサン・スーチョンを合わせる。味覚だけでなく、素材の選び方や造形にもメゾンのものづくりとの接点を見出せる。

 レストランが位置する「ハウス オブ ディオール 心斎橋」の内装を手がけたのは建築家ピーター・マリノ。ファッションと美食、建築がひとつの空間で結びつくこの場所で、秋の日本をピックがどのように解釈したのか。季節の移ろいを一皿ずつ味わいたい。なお、12月1日からはホリデーメニューが始まる予定だ。

 

©Sio Yoshida