Saturday, September 18th, 2021

マティスと交流を持った日本人
「いのくまさん」とは?

 画家、猪熊弦一郎とアンリ・マティスの交流を軸として作品や資料を展示する「いのくまさんとマチス先生」展が、みぞえ画廊東京店で開催される。猪熊弦一郎は、地元・香川県では親しみを込めて「いのくまさん」と呼ばれており、またアンリ・マティスは1950年代に主に「マチス」と表記されていたため、あえてそのような名としている。

 猪熊は、1938年にパリに渡りアトリエを構え、以降2年ほどのパリ滞在期間において「マチス先生」と交流を持つことにより、「自分の表現とは何か」「美しさとは何か」を問い続け、次々と作風を変えてゆく。その変化の様を、各時代の作品やマティスの作品、手紙や写真といった資料を通して紹介する。もちろん、みぞえ画廊が保有する購入可能な作品を中心に展示される。特に、1962年に猪熊がニューヨークを拠点に活動していた時の作品『Zazen(from Zen)』は見どころだ。この展示のために用意された日本初公開の大作である。

 なお、みぞえ画廊東京店での開催後はみぞえ画廊福岡店(2022年2月19日〜3月6日)へ巡回される予定だ。

 

(写真1枚目)

1939年3月23日、はじめてニースのマチス先生アトリエを訪問した際の記念写真(右端が猪熊、中央がマチス先生、左隣りが猪熊夫人、左端が荻須高徳) ©The MIMOCA Foundation

 

(写真2枚目)

猪熊弦一郎『Zazen(from Zen)』 1962年 ©The MIMOCA Foundation

 

(写真3枚目)

アンリ・マチス 『赤い背景の裸婦』 1922年 キャンバスに油彩 55.5×33.6cm 所蔵:みぞえ画廊

 

 

いのくまさんとマチス先生

2021年10月9日(土)〜10月31日(日)

観覧料無料

 

みぞえ画廊東京店

東京都大田区田園調布3-19-16

TEL.03-3722-6570

10:00〜18:00 会期中無休

https://mizoe-gallery.com/