Friday, July 9th, 2021

エンツォ・フェラーリが愛した店
「イル・カヴァリーノ」が復活

 イタリア、マラネッロにあるフェラーリの工場の門の向かいあるレストラン「カヴァリーノ」が大々的な改修作業を終え、再オープンする。これは1942年にエンツォ・フェラーリが土地を引き継いだ際、附属するエリアにあった小さな農家を最初は社員食堂に、その後更衣室、従業員用訓練センターとして使用した後、1950年「リストランテ・カヴァリーノ」としてオープンしたものだ。エンツォはこの場所のプライベートルームで協力者やクライアント、親しい友人と昼食を共にし、グランプリレースの観戦を楽しんだという。

 そして、同レストランは今回、モデナ出身でフェラーリの崇拝者でもあるスターシェフ、マッシモ・ボットゥーラの監修のもと、同シェフのレストラン「オステリア・フランチェスカーナ」で13年間トレーニングを積んだモデナ出身のシェフ、リカルド・フォラパーニが厨房を担う。この地域の歴史とアイデンティティを現代的なスタイルで提案し、ボットゥーラが言うところの「一皿一皿にまつわる物語のある、美味しくてヘルシーな」「誰もがノーとは言えない料理」を提供する。

 一方、インテリアは、世界的建築家インディア・マダヴィが手掛け、イタリアのトラットリアの伝統的な装飾方法を用いてアレンジされた。床には伝統的なテラコッタのタイルを敷きつめ、壁面はオーク材の板張りにし、ここには写真、ポスター、記念品や思い出となる品々を飾り、さらに特注の家具と画素化して解釈した跳ね馬のロゴを用いて、レストラン独自のアイデンティティーを生み出している。

 かつてエンツォ・フェラーリが毎日12時30分に通っていた店が、さらに美しく贅沢に。一度は行ってみたいレストランがまた一軒増えた。

 

イル・カヴァリーノ

Ristorante Cavallino

Via Abetone Inferiore, 1, 41053 Maranello MO

www.ristorantecavallino.com