November 2019

THE SINGAPORE SCENE vol.03

シンガポールのクラシックが面白い vol.03

text yuko fujita
photography gerald low

スタッフは4名。左から、フエルメウレン真由子さん、佐藤賢介氏、ファウンダーの河村浩三氏、トーグラー良美さん。

Scene 2 シーンを牽引する日本人
COLONY CLOTHING コロニー クロージング
都会とリゾートの新しいミックスを提案

 シンガポール滞在中に開催されたコロニークロージングの4周年記念パーティには、今回取材しているシンガポールの全員が駆けつけた。代表の河村浩三氏は、今やすっかりこの国のファッションシーンにおける顔である。氏はビームス勤務時代からファーラン&ハーヴィーやジョージクレバリーをビスポークし、クラシックもヴィンテージもストリートもデザイナーズも全部わかる、ユニークで華のある存在だった。

「自分が知るファッションにアジアの空気をミックスさせ、日本人の感性で表現できたら面白いことになるのではないか、その舞台は多民族国家で世界中から投資家が集まるメルティングポットのシンガポールだろうな、そんな思いがあって、この店を始めたんです」と河村氏。

 予感は的中した。ジェットセットとラグジュアリーリゾートを打ち出している同店の客のほとんどは、世界中を飛び回るエグゼクティブたちだ。もちろん、国籍はバラバラである。

 ハンツマンやジョージ クレバリーのビスポーク トランクショーは大好評だし、ヴァンダ ファイン クロージングやハット・オブ・ケインなどのシンガポーリアンブランドとのコラボ商品は実にユニークだ。週末セントーサ島に出かける際、ここにふらりと寄ってChez Dédé(シェ・デデ)あたりのTシャツを購入していく客も多い。

 サヴィル・ロウの超名門がトランクショーを開催している横で水着とTシャツが売っている店なんて、世界中を探してもそうはない。それがシンガポールというのはさすがに乱暴だけれど、河村氏からすれば、それは必然だったのだ。

COLONY CLOTHING
コロニー クロージング

83 Clemenceau Ave #01-37 UE Square
Singapore 239920 TEL.+65 6733 1173
www.colonyclothing.net
メールマガジンの申し込みは
contact@colonyclothing.netまで

本記事は2018年5月24日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 22

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