THE PERSONAL TESTIMONY OF PAUL
俳優ポール・ベタニーの個人的証言
August 2022
fashion direction grace gilfeather
styling andrea serrano
special thanks to Kiawah Island Golf Resort
デニムシャツ ¥75,900、ジーンズ ¥96,800 both by Ralph Lauren Purple Label
レインコート Ten Cat M. Dumas & Sons
ブーツ To Boot New York at M. Dumas & Sons
時計、サングラス、ネックレス property of Paul Bettany
ベタニーが今サウスカロライナ州にいるのは、彼と親友のデイナ・ブラウンが共同で脚本を書いたコメディ映画『Harvest Moon(原題)』の撮影のためだ。ロックダウン中に、ある子どもが別居している両親を仲直りさせようと策略を練る感動的なストーリーである。
「まず、僕が20年前に書いた脚本がベースになっている。そこから……(笑)」
ここで、彼は笑いを抑えきれなくなって会話が中断した。インタビュー中、こんなことが何度も起こった。
「えーっと。最近デイナが離婚して大変なことになってね(笑)。子どももふたりいる。結局別れたけど、ロックダウンが始まって全員一緒に住むことになった。それで、『せっかくだからこの出来事を書いてみないか』と誘ったんだ。僕らは毎晩Zoomで夜中まで話し合って、脚本を書いた。彼はかなり落ち込んでいたけど、僕はすごく面白いと思ったんだよ(笑)」
このように相反する考えこそ、クリエイティブな効果を発揮するようだ。
「僕が本当に好きな雰囲気になった。子どもの頃に見て育った70年代のアメリカンコメディに通じるものがある。必ずドラマの要素とハートフルな要素が入ってる」
では、映画のタイトルにニール・ヤングの曲名を使っていることについては?
「主人公の子どもが両親の気持ちを動かそうとして、リモートのオーディション番組でこの曲を歌うんだ。余裕があれば、本元の歌も劇中で流すつもりだよ」
本記事は2022年3月25日発売号にて掲載されたものです。
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THE RAKE JAPAN EDITION issue 45