Friday, November 6th, 2026

ミレーの名画を纏う日本酒、七賢「EXPRESSION」三部作が完結

 山梨・白州の酒蔵「七賢」が、フランスの画家ジャン=フランソワ・ミレーの絵画をラベルに用いたスパークリング日本酒「SHICHIKEN EXPRESSION 2013&2018」を、2,000本限定で発売した。山梨県立美術館との協業によって生まれたミレー三部作の最終作となる。

 1750年創業の山梨銘醸が手がける「EXPRESSION」は、長期熟成させた日本酒とアートを組み合わせた限定シリーズ。ミレー作品を取り上げた三部作では、2022年の第1作に《種をまく人》、2025年の第2作に《落ち穂拾い、夏》を採用。今回の《夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い》で、ひとつの区切りを迎える。

 この取り組みの背景には、ミレー作品を70点以上所蔵する山梨県立美術館による、高精細画像の撮影プロジェクトがある。同館の監修・協力を受け、絵画が日本酒のラベルへと展開された。三部作を通じてパッケージのアートディレクションを担当したのは、広告やブランディングの分野で知られる葛西薫。美術館の収蔵作品と酒造りを、ひとつのプロダクトとして結びつけている。

 中身もまた、年月を重ねた酒を用いた意欲作だ。2013年と2018年に醸造した純米大吟醸を、三段仕込みの最終段階で加える水の一部に用いて醸造。異なる熟成期間を持つ二つのヴィンテージを生かし、きめ細かな泡と複雑な風味を備えたスパークリング日本酒に仕上げたという。白州の水と、蔵に蓄えられてきた古酒が生む味わいにも興味が尽きない。