髙島屋が誇るファッショニスタ
洞内浩さん
Saturday, February 10th, 2018
洞内浩さん
新宿高島屋 シニアマネジャー兼ストアバイヤー
text kentaro matsuo photography tatsuya ozawa
新宿高島屋の洞内浩さんのご登場です。高島屋というと、トレード・マークであるバラの包装紙をはじめ、上品で大人しいイメージがありますが、洞内さんは、その笑顔もスタイルも、実にパワフルです。
「コーディネイトのポイントは“色”です。ヴィヴィッドな色を身につけていると、そこから会話が始まって、お客様も私も、自然と笑顔になれる」
SNSなどで彼の毎日のコーディネイトを拝見すると、赤、黄、緑など、カラフルな色のオンパレードです。またストライプやチェックなど、柄物同士の組み合わせも多用されています。しかし、色と柄を組み合わせるのは、素人には難しいのでは? と問うと、
「まずキーカラーを決めて、他のアイテムでその色を拾うこと。あとは『似合っているんだ!』と自分に言い聞かせて、自信を持って笑顔で着こなすことですね。そうすれば大丈夫です!」と。
ジャケットは、ティト アレグレット。ルビナッチ出身で、イザイアやアットリーニのVMDなどを務めたナポリの大物が、自らの名を冠したブランドです。昨年夏には、ピッティに初出品したばかりのコレクションによるトランクショーを世界に先駆けて新宿高島屋にて行い、大盛況を収めました。
「ナポリらしい色っぽさがありますね。ステッチやバルカポケットなどのディテールにもこだわっている。着て楽しく、カッコよく、『お洒落ですね』とホメられる服です」
オーダーのラインでも、ジャケットで109,000円~
チーフはミラノのフィオリオ。
タイはナポリのフランチェスコ マリーノ、同じモノを色違いで2本ご購入。シャツはプーリアのアンジェロ イングレーゼ。こちらも色違いで3枚ご購入。お洒落な人って、こういう買い方をしますよね。すべて新宿高島屋で扱いがあるそうです。
時計はロレックスのエクスプローラーⅡ。
シルバーのチェーン・ブレスレットやリングはエルメス。
「私の名前は浩(HIROSHI)というのですが、エルメスにはイニシャルのHを象ったものが多く、まるで私のために作られているようだから(笑)」
手首につけたアクセサリーは、シンパシーオブソウル、トロールビーズ、フィリップ オーディベール、など。
パンツはナポリの新進ブランド、マコ。プリーツ入りのサイドアジャスター仕様で、二本の持ち出しがつく、クラシカルで変わったタイプです。こちらも色違いで2本買われました。
シューズはクロケット&ジョーンズ。
「靴は100足くらい持っています。そのうち約80足がドレスシューズで、20足がクロケット&ジョーンズです。これはサイドエラスティックですが、クロケットとしては珍しいですよね。確かなブランドが作った、ちょっと変わった靴や服が好きなのです」
しかも、持っている靴のほとんどは茶やネイビー等の色物で、黒は冠婚葬祭用のストレートチップとタキシード用のオペラパンプスだけ。
「世の中、こんなにたくさんの色があるのだから、もっと色を楽しまなきゃもったいないと思うのです」
ブルー系でまとめた本日の装いは、洞内さんにしては、ずいぶんと抑え目なほうだとか。
「昔から、カラフルな格好が大好きでした。学生時代に初めて買ったシェットランド・セーターの色は真っ赤。コンバースのオールスターは、友人とオレンジとグリーンを一足ずつ買って、片方ずつ交換して履いていました。道行く人に、『あら、あなた靴を間違えているわよ』などと言われたものです(笑)」
今年、高島屋勤続30年を迎える洞内さんは、売り場やバイイングなどの現場が大好き。大好きな洋服に囲まれているのが、一番幸せだそうです。
「接客のコツですか? これも笑顔です。お客様には、あえて少し派手かな、と思える色柄をおすすめします。そして『お似合いですよ』と申し上げる。すると『ええ、本当?』と仰いつつも、皆、笑顔になる。新しい自分が見つかることは、誰しも嬉しいものですからね。笑顔で接すれば、笑顔に出会える。誠にお客様は“鏡”なのです」
楽しいお話を拝聴し、私もすっかり笑顔になってしまいました。
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Information
ティト アレグレットのス・ミズーラ スーツ&ジャケット トランクショーは、
2月23日(金)〜2月25日(日)高島屋 新宿店にて。詳しいお問い合わせ・ご予約は、
新宿高島屋Tel.03-5361-1111(代表)オム・メゾン8階ダブルスタンダードクロージングヒム