RALPH LAUREN'S MOMENT OF GLADNESS

ジャネール・モネイが歌う、
ラルフ ローレン“20年代の”新作

Friday, April 9th, 2021

THE RAKEインターナショナル版の編集長、トム・チェンバレンが、ラルフローレンの素晴らしい新コレクションを紹介する。

 

 

by tom chamberlin

 

 

 

 

 2018年に、THE RAKEが創刊10周年を迎えたとき、ミスター・ラルフ・ローレンを表紙に掲載し、“世界は、これまで以上にラルフ ローレンを必要としている”というキャッチフレーズをつけた。

 

 当時は単にいいフレーズだと思ったが、おそらく今日では、さらに時代に合ったものとなっている。

 

 先週、ラルフ ローレンの最新作である、2021年春夏のコレクションをオンラインにて鑑賞した。その時の私の格好は、すべてラルフ ローレンで、ポロベアのセーター(ダッフルコートを着たクマのプリント付き)、グリーンのコーデュロイ・トラウザーズ、ライトブルーのオックスフォードBDシャツというものだった。

 

 コンピュータの前に立ったとき、このブランドがなぜ私たちの心の中で色褪せないのか、見ている人たちに今一度思い出させるような、優美な一撃を食らった。

 

 

 

 

 私は、このコレクションのアールデコ調のテーマに惹かれた。

 

 “All or Nothing at all”というテーマのもと、モノクロで撮影されたモデルたちと、ビッグバンド風のマイクを持ち、黒のネクタイを締めた歌手のジャネール・モネイがビバリーヒルズのストアに登場した。ライブ・パフォーマンスだった。

 

 モネのパフォーマンスが始まる前に、ラルフ ローレンの美しいコレクションが、まるで映画のワンシーンのようなシチュエーションで紹介された。

 

 

 

 

 このムービーをよく見ると、時代や場所の設定が、実は曖昧なことに気づく。モチーフは、ハンフリー・ボガート、ケーリー・グラント、ランドルフ・スコットなどが活躍した時代だが、ブラウン、ネイビー、クリームを中心としたパレットの上に、パウダーブルーのデニムを散りばめるなどのテクニックで、2021年ならではの新鮮な提案となっている。これがラルフ・ローレンの世界なのだ。

 

 ミスター・ローレンはいう。

 

「私のデザインは、常にファッションを超えた世界を創造することを目的としています。ロマンスと、時代を超越した洗練された世界です。2021年春夏シーズンの、メンズとウィメンズのコレクションでは、これらを組み合わせ、モダンでエターナルなパーソナル・スタイルを表現しています」

 

 この言葉には、コレクションの魂が見事に凝縮されている。人々が自分の個性と物語を伝えたいという願いを、服を通して叶えようとしているのだ。

 

 

 

 今回のコレクションでは、また普通に会い、話し、抱き合える世界を求める私たちの気持ちが、よく表現されている。

 

 1918~20 年に流行り、たくさんの人の命を奪ったスペイン風邪の後に訪れた、素晴らしい1920年代に思いを馳せるのは、少し早計すぎるかもしれない。しかし、それでもなお、ローリング・トゥエンティーズのアティチュードは、私たちが今こそ必要としているものである。そして、ラルフ ローレンへ行けば、それを手に入れることができるのだ。