PEGNO D’AMORE “Pigiama”

ナポリの日本人カミチャイア謹製パジャマ

June 2024

text and photography yuko fujita

 

 

高番手のコットンポプリンを使用しており、上質な素材が生む着心地のよさが秀逸だ。平田氏が日本への一時帰国時に制作途中のものを持ち帰って仕上げたので、日本製。¥55,000 Pegno D’Amore / Afterhours

 

 

 

 2016年にナポリに渡って2017年からナポリきっての人気カミチェリア「ルカ・アヴィタービレ」にてビスポークシャツ作りの修業に入り、2022年に自身のビスポークシャツブランド「ペーニョ ダモーレ」をナポリで始動した平田智子氏。彼女は、イタリアのカミチェリアで修業し、見事独立を果たした初めての日本人カミチャイア(女性シャツ職人)だ。

 

 その平田氏がひとりで手がけた完全丸縫いのパジャマがこちら。美しいストライプの生地は、大変上質な高番手のイタリア製ポプリンで、艶やか&しっとり。触った瞬間に上質さが伝わってくる。襟、袖ぐり、見返し、ボタン付け、ボタンホール等、ポイントとなる工程は手縫いで、精緻なミシンステッチとの対比がとても美しい。いい塩梅の根巻きによる見事なボタンのかけ心地に感動する、とても贅沢なパジャマである。

 

 イタリアのカミチェリア謹製パジャマは昨今ほとんどお目にかかれなくなってしまった。最高品質の上質なパジャマを求めていた方は、この機会に最高の睡眠時間を手に入れてほしい。

 

 

ナポリでみっちり修業し、ナポリで独立したシャツ職人ということで、昨今非常に注目されている平田智子氏。

 

 

シャツはビスポークのみの展開だが、今回アフターアワーズの要望により、プレタポルテのパジャマを手がけた。上着は襟、袖ぐり、見返し、ボタン付け、ボタンホールの5カ所が手縫いで、ボトムスはボタン付け、ボタンホール、カンヌキの3カ所が手縫い。