FRANCE RESTAURANT WEEK 2021

フランス料理を、ワイン片手に気軽な値段で愉しめる美食の祭典

October 2021

text CHIHARU HONJO

 

 

 

 

 日本では堅苦しいイメージのあるフランス料理を、ワイン片手に気軽な値段で愉しむことができるイベント「ダイナースクラブ フランス レストランウィーク 2021」が、10月8日(金)~10月31日(日)の期間限定で開催される。

 

 街のレストランから超一流店まで、フランス料理を愛する全国のシェフたちがタッグを組んだこの祭典は、フランスで発祥したレストランイベント「Tous au Restaurant(皆でレストランへ)」に由来する。そのルーツは、フランス料理界の巨匠アラン・デュカス氏をはじめとする、ジョエル・ロブション氏、ミシェル・トロワグロ氏、アンヌ=ソフィ・ピック氏、ティエリー・マルクス氏といった名高い星つきシェフ15名で結成した「コレージュ・キュリネール・ド・フランス」の呼びかけにより始まった活動で、日本でもフランスのガストロノミーを継承すべく発信している。

 

 

パーク ハイアット 東京「ジランドール」。

 

 

 開催に先立ち行われたのは、2021年に選ばれたフォーカスシェフによるコラボレーションイベント。都内3つのラグジュアリーホテルで共演するダイニングセッションになっており、「多様性」「サステナビリティ」「革新・参加型」のキーワードをテーマに二人のシェフが挑み、ひとつのコースを創り上げる至高の晩餐だ。

 

 特筆したいのは、パーク ハイアット 東京「ジランドール」の料理長 堤耕次郎氏と、コンテンポラリーな世界観を持つ「THE UPPER」の徳島亨氏によるコラボレーションの実現。岩手県「八幡平サーモン」の見目麗しい前菜や「フランス産ルージェ鴨フォアグラのコンフィ―と市田柿 山形秘伝豆のプレゼ オータムトリュフ」など、和の食材を生かした、ここでしか味わえない料理の数々が登場した。

 

 

 

福島県 鯉のパイ包焼き。

 

信州高山のジビエ 鹿ロースのロースト 栗のニョッキ 農園野菜 ポワブラードソース。

 

 

 

「私の出身でもある、福島県の食材をメインに東北の食材と組み合わせ、郷土料理の技法やその土地の和食材を取り入れてメニューを仕上げました」と語るのは徳島シェフ。目の前に並んだのは、くちどけ滑らかな旨い鯉をパイで包んだ可憐なメイン料理だ。サステナビリティに配慮し、食材はすべて使い切ることにこだわり、ソースは鯉のアラで作ったという。

 

 一方、堤シェフは、伝統的なフレンチの技法と日本の食材のかけ合わせを楽しんでほしいと、鹿ロースのローストをメインに。柔らかい雌鹿肉に鹿の骨で出汁をとったソースをかけ、味はクリアなのに芳醇かつ濃厚に仕上げている。「信州では鹿による農作物への被害も多く、それを防ぎながらジビエを調理することで、フレンチを通してサステナブルな活動も知っていただけたらと思っています」と語った。

 

 

パーク ハイアット 東京「ジランドール」料理長 堤耕次郎氏(左)と「THE UPPER」徳島亨氏(右)。

 

 

 

 ほかにも2021年に注目したいフォーカスシェフは、16名がノミネート。期間中、各レストランで予約できるので、気鋭のシェフによるイノベーティブかつ独創的な一皿をこの機会に堪能したい。

 

 また、今年は初の試みとなるテイクアウトプラン参加のレストランも登場するというから、自宅で寛ぎながら堪能することも可能。イベントには、全国から約570ものレストランが参加しているので、フランス料理のガストロノミーと和の融合を体感すべく、様々なレストランを訪れてみてはいかがだろう。

 

 

<ダイナースクラブ フランス レストランウィーク 2021>

10月8日(金)~10月31日(日)

ランチ・ディナーコース ¥2,500、¥5,000、¥8,000(税・サービス料込)

予約方法:①直接店舗へ連絡 ②「TableCheck」または「一休.com レストラン」で予約

公式サイトhttps://francerestaurantweek.com

※コラボレーションイベントのメニューは、ダイナースクラブ フランス レストランウィーク期間中のメニューとは異なります。

 

フランス レストランウィーク事務局

Email:office@francerestaurantweek.com