100年間受け継がれた技術：ダンヒルのウォルズレー ドクター バッグ

これぞクラシックといった堂々たる面構え。素材は英国に伝わる伝統的な馬具素材のブライドルレザーを採用。内ポケットは3つ。カラーはブラック、ブラウン、タンの3色展開（他にパーソナルオーダーとしてアリゲーターとオーストリッチでも製作することが可能）。H29×W41×D19cm ¥688,600 Dunhill（ダンヒル TEL.0800-000-0835）

 

 

 

　ダンヒルジャパンのCEOを務めるI氏は、英国の老舗ブランドであるダンヒルを体現するような存在だ。ジムで鍛えた身体にイングリッシュカットのスーツを纏い、シガーを嗜む。愛車はクラシック・スポーツカーのMG-TDである。どこから見てもジェントルマンそのものだ。そんな彼が、数あるダンヒルのバッグから選び抜き、自ら愛用しているのが、この「ウォルズレー ドクター バッグ」である。

 

　工房はロンドンのイーストエンドにある。1893年の創業以来、オリジナルの製品を作り続けてきた場所だ。一点一点が熟練の職人によって手作りされている。デザインされたのは100年以上前だという。ネーミングは、現在もピカデリー160番地にあるレストラン、ザ・ウォルズリー（リッツホテルに隣接）に因んだものだ。　素材は乗馬用として長く愛されてきたブライドルレザー（植物タンニンなめしのカウハイド）が使われている。口金が仕込まれた開口部、何層にも重ねられたハンドル、複雑に折り込まれたサイドなど、すべてが見事な出来栄えである。

 

「毎日持つものだからこそ、最高のものを選んだ」というI氏の言葉に、嘘偽りのない逸品なのである。

 

 

真鍮製の金具にはALFRED DUNHILL 1893 LONDONの文字が誇らしげに刻まれている。キーホールを右にスライドして引くと開く仕様となっている。