10 OF THE MOST RAKISH HAIRCUTS IN CINEMA
映画界で最もレイキッシュな髪型10選
February 2022
新しいヘアスタイルを選ぶときには、いつもリスクが伴う。サルトリアに精通した筆者が、名作の中から10のヘアスタイルを選んだ。参考にしてほしい。
by CHRISTOPHER MODOO
1.アラン・ドロン——『太陽がいっぱい』(1960年)
誰が見ても史上最高の髪型である。この映画におけるアラン・ドロンは、とんでもなくスタイリッシュだ。再現するには、底知れぬ自信と腕の良い理容師が必要である。一歩間違えれば、リチャード・マドリー(英国のコメンテーター)になってしまうことを忘れずに。
2.ミッキー・ローク——『ランブルフィッシュ』(1983年)
S・E・ヒントンの同名小説を原作とするフランシス・フォード・コッポラ監督の映画『ランブルフィッシュ』で、掴みどころのないソフトな語り口のアンチヒーロー“モーターサイクル・ボーイ”を演じたミッキー・ローク。その美貌とクールなスタイルは、フランスとイタリアで大人気となった。時代を超越したボサボサの髪型は、映画の雰囲気を完璧に表現している。
3.マイケル・ダグラス——『ウォール街』(1987年)
マイケル・ダグラスが演じたゴードン・ゲッコーは、金の亡者のようなキャラクターで、ホリゾンタル・ストライプのシャツ、スーツとスニーカーのコーディネイトなどの流行を生み出した。しかし、パワードレッサーを目指す人たちが最も真似したのは、おそらく髪を後ろに流したヘアスタイルだろう。Toni & Guyインターナショナル・アーティスティック・ディレクターのフィリップ・ヘイグはこう述べる。
「きれいに髪をまとめるためには、サイドはタイトに、トップは適度な長さにする必要があります。湿った状態でスタイリングすることが重要で、ワックスやポマードをつける前にムースでブローすることをおすすめします。多くの男性が間違えてしまうのが、髪の毛が密集している生え際につけすぎてしまうこと。きちんと手になじませてから、頭頂部と毛先に均等に塗布するといいです。幅広のコームを使って後ろに流しますが、あくまで少量を心がけてください。欲張ってはいけません」
4.ジャド・ネルソン——『ブレックファスト・クラブ』(1985年)
ジャド・ネルソンは、このティーンエイジャーの青春ドラマで最高のセリフ——「バリー・マニロウは、君が彼のワードローブを漁っていることを知っているのか?」——を言っただけでなく、そのヘアスタイルも最高だった。左右にだらりと垂れた髪型は、郊外に住む不良やスケーターキッズたちに大きな影響を与えた。
5.オリヴァー・トビアス——『ザ・スタッド』(1978年)
セシル・ジーのスーツ、ターンブル&アッサーのシャツ、グッチのローファーを身に着けたオリバー・トビアスは、70年代の洗練されたスタイルの完成形といえる。長めのヘアスタイルは、上流社会に紛れ込んだ労働者階級の彼のキャラクターを完璧に引き立てている。ただしこのヘアスタイルは定期的なメンテナンスが必要だ。
6.ブラッド・ピット——『ジョニー・スエード』(1991年)
当時ほとんど無名だったブラッド・ピットは、トム・ディチロ監督のデビュー作『ジョニー・スエード』で、壮大なサイズのポンパドールを披露した。彼はそれを難なくこなしており、一躍注目を集めたのだ。
7.ドルフ・ラングレン——『ロッキー4/炎の友情』(1985年)
イワン・ドラゴ役のドルフ・ラングレンがリング上でアポロ・クリードを殺したとき、ロッキーは引退を止め、リベンジを果たそうと決意する。この展開は見え見えだった。それに、「ドラゴにしてくれ」と頼む少年たちが続出することもわかっていた。もちろん、彼のような髪型にするには腕のいい理髪店を探す必要がある。しかも金髪に染めなければならないのだ。
8.ロジャー・ムーア——『007 死ぬのは奴らだ』(1973年)
ショーン・コネリーが『ダイヤモンドは永遠に』(1971年)でかつらを被った後、ロジャー・ムーアは自然な髪の毛を誇示することができた。彼は、TVシリーズ『ダンディ2 華麗な冒険』(1971〜72年)のブレット・シンクレア役よりも保守的なスタイルを選んだ。1970年代の変化する雰囲気をエレガントかつ抑制したスタイルで表現している。
9.ジョージ・クルーニー——『オーシャンズ13』 (2007年)
ジョージ・クルーニーは、白髪を偽装するのではなく、受け入れるべきだと教えてくれる。白髪の美しさを保ち、黄ばみを防ぐには、専用品を使わなければならない。Toni & Guyのテクニカルディレクター、シオブハン・ゴールデンはこう述べる。「グレイのハイライトにはメンテナンスが必要であり、月に一度のプロによるケアが欠かせない」。
10.ケーリー・グラント——『北北西に進路を取れ』(1959年)
アルフレッド・ヒッチコック監督は、自分のスリラー作品が古くなるのを嫌って、登場人物がクラシックなスタイルの服やアクセサリーを身に着けることにこだわった。同じことが、ケーリー・グラントの完璧に分けられた髪にも言える。クラシックは決して古びない。今でも完璧にエレガントに見えるのだ。