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THE RAKEが提案する、オーダーを成功させる今選ぶべき至高の生地

July 2022

THE RAKEのオススメ生地①
Escorial/ESCORIAL WOOL
エスコリアルのエスコリアルウール

カシミアよりも細く、弾力性・耐久性に優れたエスコリアルウール

仕立てた人間を虜にさせるほど素晴らしいエスコリアルウール。
控えめでありながら実に魅惑的なこの生地を、是非いちど味わってほしい。

無双の人気を誇る
最上のウール
こちらのエスコリアルウールは経緯ともに90番双糸を使用しており、無地は2/1、柄物は2/2の綾織りで、ウェイトはそれぞれ230g/mと260g/m。原毛の質の高さと伝統的なロンドンシュランク仕上げが生む表面の自然な艶感、極上の手触りを堪能できる。ラグジュアリーでありながら、耐久性もしっかり兼ね備えた生地だ。

 エスコリアルウールは、極めて細くクリームのように柔らかな毛をもったエスコリアル種の羊から採取されるウールだ。コイル状になっている繊維が生み出すバネのようなシュリンク性を特徴とし、その原毛は独特の滑らかな手触りのドレープと弾力性が備わった生地を創り出す。エスコリアルウールは断面が楕円形で正確な計測ができないことからマイクロン表記はされていないが、13~15マイクロンに相当する細さだという。

 エスコリアルウールでいちどでも服を仕立てると、その圧倒的な素晴らしさを心の底から実感されるに違いない。この上なくしなやかな生地は空気をよく含んで膨らみ感があり、自然で上品な艶を備えた服の仕立てあがりは実に美しく、着心地は大変軽やか。耐久性もそれなりにあるので、ある程度の日常使いができるところが大きな魅力だ。そんなわけで、昨今エスコリアルウールを推すテーラーやブランドがジワジワと増えてきている。

 ちなみにニュージーランドの南島とオーストラリアの南部の牧草地に放牧されているエスコリアル種の原毛の軽さはカシミアの約半分。収穫量はカシミアの1%にも満たない年間80~100トンという大変貴重な原毛だ。ウールとしての総合点も圧倒的に高いエスコリアルウールを、今秋冬の候補に是非!

エスコリアルウールで仕立てた逸品1
HENRY POOLE
1806年に創業したヘンリー・プールは、現存するサヴィル・ロウのテーラーの中で最古の歴史を誇る。7代目のサイモン・カンディー氏の名を冠したこちらの「サイモン」は、まさにヘンリー・プールの真髄を味わえるマスターピースだ。スーツは国内縫製のメイド トゥ メジャーで、納期は約5週間。3ピーススーツ¥414,700~(オーダー価格)Henry Poole / ⒶⒷ シャツ¥23,100~(オーダー価格)Choya Bespoke、タイ¥31,900 Atto Vannucci / both by Ⓐ チーフ property of stylist

エスコリアルウールで仕立てた逸品2
CIFONELLI
エスコリアルウールはこちらのピンヘッドがそうであるように、アンダーステートメントな生地デザインが揃えられている。肩や胸回りは非常に構築的に仕立てられているが、袖を通すと大変柔らかなのがパリの名門チフォネリの服の魅力だ。スーツは国内縫製のメイド トゥ メジャーで、納期は約5週間。スーツ¥319,000~(オーダー価格)Cifonelli / ⒶⒷ シャツ¥23,100~(オーダー価格)Choya Bespoke、タイ ¥31,900 Atto Vannnucci / both by Ⓐ チーフ property of stylist

エスコリアルウールで仕立てた逸品3
RUBINACCI
1932年、ジェンナーロ・ルビナッチによってその歴史が始まった「ルビナッチ」は、ナポリの服を温暖な気候に即した軽やかな仕立てへと変容させ、今日のナポリスタイルの礎を築いた名門中の名門だ。その柔らかな仕立てが、エスコリアルウールでより際立っている。スーツは国内縫製のメイド トゥ メジャーで、納期は約5週間。スーツ¥324,500~(オーダー価格)、ラペルチェーン¥82,500 all by Rubinacci、チーフ ¥15,400 Henry Poole / all by ⒶⒷ シャツ¥97,900 / Rubinacci、タイ¥19,800 Atto Vannucci / both by Ⓐ

Ⓐ日本橋三越本店 TEL.03-3241-3311(大代表)
Ⓑ伊勢丹新宿店 TEL.03-3352-1111(大代表)

本記事は2022年7月25日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 47

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