Saturday, May 24th, 2025
ブレゲ250年の真髄に触れる特別展が先行開催
時計史に燦然と輝く名門ブレゲが、2025年に創業250周年を迎える。それを記念し、「Les Tiroirs du Temps~時の引き出し」と題した企画展が、世界の主要な直営ブティックにて開催される。日本では10月下旬にブレゲ ブティック銀座にて本開催が予定されているが、それに先駆けて6月9日(月)から15日(日)まで、同ブティックのあるニコラス・G・ハイエックセンター 14階「Cite du Temps GINZA(シテ・ドゥ・タン ギンザ)」にて特別開催される(入場は予約制)。
この企画展は、ブランド創始者のアブラアン-ルイ・ブレゲをはじめ、メゾンが持つ先見性のあるアイデア、それを形にした人々、そして時計製造の未来を紡ぎ続ける人々へオマージュを捧げるもので、ブレゲの歴史と革新性を通じてその世界観に触れることのできる、またとない機会となる。
展示の目玉は、スイスから特別に取り寄せられた懐中時計の「No.1160」、通称「マリー・アントワネット」。これは、18世紀にアブラアン-ルイ・ブレゲが王妃のために手がけた伝説的な超複雑時計「No.160」を忠実に再現したレプリカで、時計製造の極致ともいえる芸術的な作品。永久カレンダーやミニッツリピーター、均時差表示、温度計など、当時考案されていたあらゆる機構が盛り込まれている。
また、池田理代子原作『ベルサイユのばら』13巻で、アブラアン-ルイ・ブレゲとマリー・アントワネットの親交、そして「No.160」を取り上げたエピソードがあることから、今回は池田理代子プロダクションの特別協力のもと、関連イラストが会場演出に用いられる。華やかで物語性に富んだ演出も、この展示の魅力のひとつとなっている。
ブレゲの革新と芸術性、250年の時の重みを体感できるこの特別展。時計愛好家ならずとも見逃せないイベントである。入場予約はこちらから。
text: the rake