VITALE BARBERIS CANONICO 360th ANNIVERSARY PARTY
創業360周年を祝う式典に見たヴィターレ・ベルベリス・カノニコの多彩な世界観
November 2023
イタリアの名門服地メーカー、ヴィターレ・バルベリス・カノニコ社の創業360周年を祝う式典が、東京・白金台の八芳園で開かれた。総勢150名ものゲストが集い、近年稀に見る盛り上がりを見せた。
text yuko fujita
photography jun udagawa
人物は左から、VBCのグローバルセールスディレクター、レイノー・マランゴーニ氏、オフィス鴨志田の代表兼ユナイテッドアローズのクリエイティブ アドバイザーであり、ディレクターを務めているポール・スチュアートにおいてもVBCとのさまざまなプロジェクトに取り組んでいる鴨志田康人氏、VBCのCEO アレッサンドロ・バルベリス・カノニコ氏、開会の素晴らしいスピーチを披露した日本橋三越営業統括部長の兼藤 映氏、VBCのイーストアジアセールスマネージャー、カリム・クーダリ氏、日本橋三越本店のパーソナルオーダーサロンを大成功へと導き、現在は家具インテリア部門のバイヤーを務める山浦勇樹氏。スーツは左から、ポール・スチュアート、バーニーズ ジャパン、ビームス、「ボーソレイユ」で仕立てられた日本橋三越本店の2体、伊勢丹新宿店、ユナイテッドアローズ、リングヂャケットの協力のもと計8体が飾られた。
イタリアのビエッラ県プラトリヴェッロに本社を置くヴィターレ・バルベリス・カノニコ（VBC）社の創業360周年を祝う記念式典が、10月6日、東京・白金台の八芳園 白鳳館にて開催された。世界の名だたる服地メーカーの中でも最も革新的で、最も勢いとエネルギーに満ち、超一流テーラーたちから愛されているのを象徴するかのように、日本のトップテーラー、ファッション関係者、イタリアをはじめとする海外からのゲストなど、錚々たる顔ぶれの150名が集った。
会場には、VBCの創業360周年と三越の創業350周年を足した“710周年”のエクスクルーシブファブリック、21マイクロンウールの「ボーソレイユ」で仕立てられたスーツを筆頭に、VBCと深い繋がりをもつポール・スチュアート、バーニーズニューヨーク、ビームス、伊勢丹新宿店、ユナイテッドアローズ、リングヂャケットの協力のもと、VBCの生地で仕立てられたスーツを展示。「ボーソレイユ」を4色のクレイジーパターンで表現したアルフレックスの名作ソファ「マレンコ」も愛らしく並び、日本市場におけるVBCの多様性が美しく表現されていたのがとても印象深かった。
360年という途方もなく長い歴史がありながら、常に時代の先端を歩み続け、どこよりもクリエイティブで革新的であり続けているからこそ、ファッション界の先端で輝き続けられる。VBCの偉大さを改めて知った一夜となった。
ファッション界の錚々たる面々がVBCを祝福！
三越伊勢丹チーム。アルフレックスの「マレンコ」に座っている3名は、左から鏡 陽介氏、兼藤 映氏、山浦勇樹氏。後方は左から、大樂 勤氏、青島大樹氏、和泉 圭氏、田辺晃一氏、稲葉智大氏、越智伸之氏。トルソーのスーツは、VBC創業360周年と三越創業350周年を記念したエクスクルーシブファブリック「ボーソレイユ」で仕立てられたものだ。
ユナイテッドアローズチーム。左から、飯島 睦氏、藤原和広氏、鴨志田康人氏、渡辺健文氏、豊永譲司氏、木原大輔氏。
ビームスチーム。左から、村瀬太郎氏、西口修平氏、中村達也氏、芹沢良輔氏、梶 亮太氏。
サルトリアル クチュールの杉本浩一氏、英国メンズラグジュアリーブランドの林 博文氏、ビスポークシューメーカーの福田洋平氏。
ナポリのスティレ ラティーノチーム。左から、エヌ・ケー・クラシイックの代表 横山 敬氏、ヴィンチェンツォ・アットリーニ氏の長男チェーザレ・マッティア氏、ヴィンチェンツォ・アットリーニ氏、次男のエミリアーノ・マッティア氏。
左から、エスディーアイの代表 藤枝惠太氏、伊勢丹新宿店のバイヤー 稲葉智大氏、Wearlnessの代表 高田朋佳氏、セブンフォールドの代表 加賀健二氏、レクトゥールの代表 五十嵐裕基氏。
CEOのアレッサンドロ・バルベリス・カノニコ氏も来日！
審美眼の高い日本での成功がVBCの世界での評価を高めた！
VBCの13代目を担っているCEOのアレッサンドロ・バルベリス・カノニコ氏も駆けつけた。「独自の文化がある日本で、これまでさまざまなコラボレーションを重ね、幾多のイベントを通してマーケットを開拓し、VBCの多様性、品質の高さを多くの人に知ってもらうことができました。日本という審美眼が高く大変ソフィスティケートされたマーケットで評価されたことは、私たちの大きな誇りです。さらに愛されるブランドへと成長していきたいですね」とカノニコ氏。
左から、PRマネージャーのヴァレンティーナ・ベルティ氏。日本と韓国と香港におけるVBCのPR＆マーケティング アドバイザーで、360周年式典の準備をひとりで仕切った長谷川喜美氏、VBCのマーケティングマネージャー、コスタンツァ・デルツァンノ氏。3人とも白のジャケットがとても素敵！
今回の式典では、ヴィターレ・バルベリス・カノニコの創業360周年と三越の創業350周年を祝した“710周年記念”のエクスクルーシブファブリック「ボーソレイユ」を発表。同生地は21マイクロンのノン・ミュールズド・ウール（ミュールジングされていない羊の原毛）を使用し、経糸・緯糸ともに超強撚の双糸で織り上げられているため、防シワ性、シワ回復力、耐久性に大変優れているのが特徴だ。それでいながら光の反射で玉虫色に光る、VBCらしい色気を備えおり、ベージュやブルーなど4色がラインナップされている。英国王チャールズ3世が後援する「キャンペーン・フォー・ウール」公認の、伝統とヘリテージ、サステナブルな未来を象徴する生地でもある。
三越伊勢丹でオーダー可能な、「ボーソレイユ」で仕立てられたヘンリー・プール（左）と、リチャード・アンダーソン（右）のスーツ。
21マイクロンウールを使用して織り上げられた「ボーソレイユ」は、光の当たり具合によって玉虫色の光沢を放つ。4色をラインナップ。
「ボーソレイユ」を纏った「マレンコ」も！
イタリアの巨匠マリオ・マレンコが1970年にデザインしたアルフレックスの名作ソファ「マレンコ」を、4色の「ボーソレイユ」で表現した、日本橋三越のエクスクルーシブ品。同生地で仕立てられたチフォネリ（左）とヒデアキサトウ（右）のスーツも、日本橋三越本店にてオーダー可能だ。
総勢150名のゲストで賑わった式典は、ファッション界の同窓会のごとく大変な盛り上がりを見せた。
