The TIMELESS CHARM of TAKASHI SORIMACHI, CLASSIC STYLE meets BENTLEY
ベントレーとともに反町 隆史が纏う、クラシックスタイル
July 2025
その主演作や代表作を記すのも憚られる日本を代表する俳優、反町隆史本人のリクエストから、この企画は始まった。50代となり、再び着るべき服を見つめ直した結果だという。相棒となるのは、英国有数の伝統を誇るベントレーの最新モデル「ベンテイガ S ブラックエディション」である。東西を代表する両雄の、唯一無二のフォトセッションをご覧あれ。
styling tsuyoshi nimura
grooming inomata
direction and text toshiki ebe
special thanks to bentley
Takashi Sorimachi / 反町 隆史1973年、埼玉県生まれ。モデルとしてキャリアを始めた後、1994年に俳優デビュー。ドラマ『ビーチボーイズ』(1997年)、『GTO』(1998年)などの大ヒットにより一躍スターダムへ。以降も『相棒』などの話題作に出演し、着実にキャリアを重ねている。現在も映像作品やCMなどで幅広く活躍している。最新作は連続ドラマ『北方謙三 水滸伝』(2026年、WOWOWにて放送・配信予定)。
グレーとホワイトだけ。究極にシンプルなスタイリングだからこそ、素材感や微妙なカラートーン、そして何より合わせる服各々の仕立てのよさに気を配りたい。やや丸みのあるショルダーラインと具合のいいフィッティングが特徴のモダンクラシックなジャケットに、セミワイドスプレッドのブロードシャツを合わせて。ソリッドタイはスーツに対してわずかに明るいトーンを。この細かい気配りがセンスだ。
スーツ ¥468,600 Sartorio、シャツ ¥89,100、チーフ ¥11,000 both by Fray ネクタイ ¥58,300 Seven Fold、ベルト ¥40,700 Cisei all by Strasburgo
まだ肌寒い春先のこと。珍しい人から着信があった。声の主は反町隆史氏。筆者が反町氏と最後に会ったのは3年前。彼の趣味(の域を超えてライフワークと書いていいだろう)バスフィッシング企画の撮影だった。挨拶も早々に、「スーツを着たファッションストーリーを作らないか?」と反町氏は切り出した。何か意図があってのことと思い、この企画を実現させることとなった。そして撮影を終え、インタビュールームで反町氏が語ったこと。
俳優・反町 隆史がクラシックスーツを纏いたくなった理由
早速ですが、今回のファッションストーリーを作りたいと思ったきっかけを教えてください。
「20代から俳優の仕事を続けながら、節目で雑誌などのファッション撮影に出演させていただきました。それぞれの年代で着てきた服が違っていました。50代になって着るべき服を考え、その結論がクラシックスーツでした。クラシックスーツを着て、今しか出せない雰囲気を探ってみたいと思ったのです」
ネイビーのスリーピーススーツをとびきりストイックに。スーツは「奇をてらわず、さらっと着ることがかっこいい」という反町氏のドレスコードを体現するスタイリングで。クセのないショルダーラインとラペルで描かれるタイムレスなスーツこそ、熟練の職人が枝葉末節まで手をかけたものを選びたい。オルタネートストライプの生地で少し遊び心を。
スーツ ¥1,204,500~(オーダー価格)、シャツ ¥104,500 both by Brioni
スーツを着た役どころやCM出演もありました。なぜあらためてスーツを着て「The Rake Japan」のような媒体に出演したいと思ったのですか?
「ファッションストーリーは写真表現や衣装などをクリエイターとディスカッションを重ねて作り上げていきます。そういう点において自分の意思や趣味に近いものを作れるのが楽しい。そして雑誌という物質的な形に残せるのもいいのです」
これまでの仕事でスーツの思い出はありますか?
「ドラマ『相棒』シリーズの冠城亘役です。ぼくが41歳のときにいただいた役です。『相棒』は1シーズンの撮影に約7カ月の期間を要する。それを7年間続けてきたから、40代の仕事の時間の多くをスーツで過ごしたわけです。そこでスーツの着方を学んだような気がしています。衣装はダンヒルのものでした」
立体的で抑揚あるフィッティング、とりわけ背中のラインを美しく見せるダブルブレステッドスーツは、オラッツィオ ルチアーノのもの。キートン創業時のマスターカッター、オラッツィオ・ルチアーノ氏が1992年に立ち上げ、現在子息のピーノ・ルチアーノが屋号を承継し運営する。連綿と受け継がれるナポリ仕立ての担い手として注目したい。
スーツ ¥779,900 Orazio Luciano、シャツ ¥89,100、チーフ ¥11,000 both by Frayo、ネクタイ ¥56,100 Kiton all by Strasburgo シューズ ¥334,400 John Lobb コート、ソックス Stylist’s own
現在、好きなスーツはどのようなものですか?
「身体に沿う立体的なもの。ダブルブレステッドが好きです。色はブラウン系が気になっています」
プライベートでスーツは着ますか?
「この春、娘の高校の卒業式がありました。そのときはスティレ ラティーノのダブルブレステッドのスーツを着て列席しました。娘が通ったのはアメリカの高校で、ほかの親御さんはカジュアルスタイルが多かった。でも、ぼくはセレモニーにはクラシックスーツでタイドアップして臨みたかった。見た目だけでなく厳かな気持ちになれるからです」
ではスーツが似合う人の条件とは? 俳優であればどなたが似合うと思いますか?
「身体ができてないとスーツは似合わないと思います。ほぼ10歳年上のトム・クルーズは理想です。先日来日した姿を見て感心しました。60代にして身体はしっかり作っていて、アクションも演じられる。スーツをさらっと着ている雰囲気が好きです」
「ダブルブレステッドのスーツが好み」と何度も口にした反町氏。そんな彼に華を添えたのがブリオーニの一着。クラシックの文法にのっとりながらも、古臭く見えないモデリングのスーツを作る点が、男服の最高峰である所以だ。着こなしはトーンを抑えたグレンチェック柄を主役に、同系色の無地タイと淡いブルーのストイックなVゾーンで。ポケットチーフもシルク素材のネイビー無地を。色を抑えながらタイとチーフの光沢感で華やかさを演出した。
スーツ ¥1,204,500~(オーダー価格)、シャツ ¥209,000、ネクタイ ¥40,700、チーフ 参考商品 all by Brioni シューズ ¥332,200 John Lobb

ニュージェントルマンをイメージしてベントレーのSUV「ベンテイガ S ブラックエディション」を用意しました。ファーストインプレッションを聞かせてください。
「SUVなのにプロポーションも内装もエレガント。英国車独特の優雅さがあります。そしてマットブラックの塗装とオレンジのアクセントカラーはモダンでもある。それにベントレーというブランド自体が、ほかのどの自動車メーカーにもない稀少性があるし、高貴なイメージを備えている。だから以前からベントレーは好きなんです」
この撮影に向け「ベンテイガ S ブラックエディション」を試乗されたと聞きました。感想を聞かせてください。
「月並みですがとにかく運転しやすい(笑)。特にハンドリングが素晴らしかった。車格に対して驚くほど小気味がよく思い通りの操縦ができました。それはベントレーがラグジュアリーカーブランドでありながら、モータースポーツで実績を残した歴史も持つDNAなのだと思います。それとダッシュボードからコックピット周辺の曲線で構成された独特の造形も気に入りました。他国のメーカーにはないセンスです。それにレザーパーツのステッチや各パーツの隙間などの細かい作り込みも美しい。そういう点にベントレーならではのクラフツマンシップを感じます。あと、以前乗ったことがある他メーカーの同クラスのSUVに対して、ベンテイガはラゲッジスペースが広くて使いやすいのもよかった。これで海へ行きたいと思ったし、街の景色にも似合う。そんな一台ですね」
「セレモニーはタイドアップして臨みたい」。そんな信条を持つ反町氏のラストショットで着用したのが、タキシードの頂点であるブリオーニのもの。50代を歩みはじめ、クラシックスーツあるいはフォーマルスタイルが板に付いてきた。それは反町氏だけでなく「THE RAKE JAPAN」を読むすべての男たちに言えることだろう。彼が今回のファッションストーリーで語りたかったことは、そういうことだったのだ。
タキシード ¥869,000、シャツ ¥130,900、ボウタイ ¥33,000 all by Brioni アンティークウォッチ ¥767,800 Ecw Shoto
こスーツ姿を形にしたくなった50代、ほかに何か変化はありましたか?
「これまでがむしゃらに生きてきて、質より量みたいな感覚がありました。それが質を重視するようになってきた。仕事の内容も芝居に対する考え方も。年齢とともに自分の置く環境と心境も変わってきて、また学ぶことが出てきました。あと肩の力が抜けた感じがある。ユーモアを出せるようになったというか。それは目標やモチベーションが自分と同じ人が集まるようになってきたこと、自分の気持ちいいツボがわかってきたことで、心に少し余裕ができたからかもしれない。ものごとにストイックに向き合うけれど、少し遊び心を入れるような。クラシックスーツを着るときにも、そういう感覚ってありますよね?」
ブラックエディションならではのダークトーンで統一されたインテリア。ブラックで統一されたパネル&シートにオレンジのアクセントカラーが絶妙なコントラストを描き、スポーティかつエレガントな空間を演出。贅沢な素材と精緻なディテールが織りなす、究極のドライバーズラウンジだ。
BENTLEY BENTAYGA S BLACK EDITION V8
(ベントレー ベンテイガ Sブラックエディション V8)強力なV8エンジンを搭載し、0‒100km/h加速は4.5秒、最高速は290km/hをマークする。マットブラック(アンスラサイトサテン)で統一されたエクステリアとカーボンを多用したインテリアが高級感とスポーティさを醸し出している。ラグジュアリーSUVの頂点を極めた一台だ。
全長×全幅×全高:5,144×2,222×1,728mm
エンジン:4.0L V8 ツインターボ
最高出力:550ps/5,750-6,000rpm
最大トルク:770Nm/2,000-4,500rpm
¥34,860,000
「ベンテイガ S ブラックエディション」について







