THE BEST MEN'SWEAR MOMENTS FROM MILAN MEN'S FASHION WEEK

【2024秋冬ミラノ・ファッションウィーク】注目すべきメンズ最新コレクション

February 2024

2024年秋冬ミラノ・ファッションウィーク・メンズにて、グッチ、ブルネロ クチネリ、ブリオーニ、フェンディといったトップブランドが最新コレクションを発表した。本記事では、8つのブランドの刺激的なランウェイをお届けしたい。

 

 

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translation shuntaro takai

 

 

 

 

 ミラノ・ファッションウィーク 2024年秋冬コレクションは、興奮さめやらぬうちに幕を閉じた。アフターパーティやプレゼンテーション、そしてもちろんファッションショーを通して私たちは多くの刺激的な瞬間を目にした。

 エレガントなテーラリングで知られる「ブルネロ クチネリ」や、新クリエイティブ・ディレクターのもとでミニマルかつ耽美的なコレクションを披露した「グッチ」といったブランドのクリエイティブな手腕にスポットライトが当てられていた。

 クラシックなスタイルを革新的にアレンジした「フェンディ」、シャープな『SLEEK』コレクションを発表した「ドルチェ&ガッバーナ」、洗練されたメンズウェアを発表した「ゼニア」も目を引いた。各ブランドが独自の方針をランウェイに掲げ、2024年秋冬コレクションでメンズウェアの未来の一端をのぞかせていた。

 

 

 

 

BRUNELLO CUCINELLI

 

 

 

 ブルネロ クチネリの24年秋冬コレクションでは、トラディショナルなスタイルと現代的な再解釈を美しく融合したコレクションが発表された。ワッフル編みや素材感のある糸を用い、伝統的なデザインを革新的にアレンジしたニットウェアを主役に据えていた。70年代および80年代にインスパイアされた幾何学模様をはじめ、特別なシーンを一層引き立てるプリンス・オブ・ウェールズチェックやペイズリー柄のモチーフで飾られたベルベットも使われていた。

 

 マウンテンシリーズのカプセルコレクションは、ソフトなフランネルと洗練された素材でスキーウェアにエレガンスをプラス。シューズは、モカシン、チェルシーブーツ、ジッパー付きアンクルブーツ、軽量ソールのクラシックな外羽根シューズなど、伝統的なスタイルと現代的なスタイルの融合が特徴的で、時代を超えたエレガンスとコンテンポラリーなムードへのブランドのこだわりを示していた。

 

 

 

 

GUCCI

 

 

 

 グッチのクリエイティブ・ディレクターとしてデビューしたサバト・デ・サルノは、アレッサンドロ・ミケーレの折衷的なマキシマリズムから離れ、トム・フォード時代を彷彿とさせるミニマルなエレガンスに回帰した。コレクションではグッチのシグネチャーであるGGパターンとカラーパレットが、すっきりとしたシルエットのスーツやウールコートにあしらわれ、ブランドの不変の魅力を示している。1961年にデザインされたジャッキーバッグのリバイバルは、グッチのアイデンティティであるレザーグッズのヘリテージを改めて強調した。

 

 

 

 

GIORGIO ARMANI

 

 

 

 ジョルジオ アルマーニは、1980年代のリラックスしたエレガンスに回帰し、ブランドのアイコンであるソフトなテーラリングを発表した。ジャカード織りのグレーツイードやヘリンボーン生地を使用したコレクションは、時代を超えたデザインと上質なクラフトマンシップへのこだわりを際立たせている。

 

 

 

 

BRIONI

 

 

 

 デザイン・ディレクター、ノルベルト・スタンフルのもとでのブリオーニの24年秋冬コレクションは、ブランドのテーラリングの伝統を尊重しながらも、着やすさも重視されていた。フィールドジャケットやアノラックのようなカジュアルな要素を取り入れることで、汎用性の高いハイエンドなレジャーウェアへのシフトを感じさせたが、そのクオリティは折り紙付きだ。

 

 

 

 

FENDI

 

 

 

 シルヴィア・フェンディの24年秋冬コレクションは、エレガンスと実用性が融合されている。『Town and Country』のテーマは、パイングリーンのオーバーコート、デニム、モヘアジャケットで表現。ラグジュアリーでありながらウェアラブルなメンズウェアを創り出すフェンディの卓越した技術は、ディテールへのこだわりと上質な素材からも明らかであった。

 

 

 

 

CANALI

 

 

 

 2024年に創業90周年を迎えるカナーリの『Into Nature』コレクションは、アウトドアへのオマージュを感じられるものだった。伝統的なモチーフと現代的なテーラリング技術の融合は、メンズウェアデザインにおけるカナーリの不朽のクラフツマンシップと革新性が表現されていた。

 

 

 

 

ZEGNA

 

 

 

 アレッサンドロ・サルトリのもと、ゼニアはクワイエットラグジュアリーを体現。ニットからコートまでさまざまなシルエットのカシミヤ製品に焦点を当て、ゼニアの高品質な素材と品のよいデザインにおける実力を示すことで、伝統と現代的なスタイルの両方を重視する顧客にアプローチした。

 

 

 

 

DOLCE&GABBANA

 

 

 

 ドルチェ&ガッバーナの『SLEEK』コレクションは、エレガンスとハンドメイドのクラフツマンシップにフォーカスした、ブランドの原点回帰を示すものだった。黒のテーラリングに重点を置き、毛皮のオーバーコートや一風変わったブローチなど遊び心のある要素を取り入れ、クラシックな洗練と現代的な魅力のバランスを取るブランドの実力を示した。