SILENT NOBILITY

プラチナという矜持:ショパール「アルパイン イーグル」

January 2026

背景のスクリーンとともに、ラグビー選手・稲垣啓太氏の全身に冬のマッターホルンがそびえ立つ画像が投影される━━これは、ショパールが2025年10月1日に公開した新ビジュアルのひとつ。その腕に、プラチナ製の「アルパイン イーグル」が煌めきを放つ。

 

 

text norio takagi

 

 

Keita Inagaki/稲垣 啓太
抜群のフィールドプレイで存在感を放つ、 埼玉パナソニックワイルドナイツ 所 属 のラグビー選手。2014年に日本代表キャップを獲得後、15年、19年、23年と3大会連続の日本代表選出され、19年に日本で開催されたラグビーワールドカップで史上初のベスト8進出に貢献。ラグビー界のファッションリーダーとしても知られる。

 

 

 

 2019年に誕生した「アルパイン イーグル」は、ショパールに新たなスタイルをもたらしたラグジュアリースポーツウォッチコレクションである。その初のジャパンアンバサダーとして選ばれたのが、ラグビー選手の稲垣啓太氏だった。彼は2023年に就任した翌年、ジュネーブにあるショパール本社と、フルリエのマニュファクチュールを訪問。何世代にもわたって受け継がれるクラフツマンシップを目の当たりにし、また自身でも体験して心動かされたという。そして彼の関心は、腕時計だけではなくエレガントなジュエリーにまで及んだ。

 

 上の新ビジュアルで稲垣氏が身に着けている時計と指輪は、本人のセレクト。指に光るのは、連続するキューブで構成したミニマルで幾何学的な「アイスキューブ」。そして腕で存在感を放つのが新作「アルパイン イーグル 41 XP CS プラチナ」である。

 

 モデル名にある通り、これはコレクション初のプラチナ製モデル。高貴な素材が持つ白い輝きが、日焼けした腕によく似合っている。鷲の眼の虹彩から着想を得たランダムな放射装飾が彩るダイヤルが纏うのは、“シェイド オブ アイス”と名付けられた新色。中央部の淡い色味が、外周に近づくに従って濃くなる繊細なグラデーションで、光の変化や時間の経過とともに透明から濃い色へと反射が移り変わる氷河や、アルプスの湖の煌めく美しさを表現する。今回のビジュアルの「アルプスの大自然との融合」とのテーマを見事に体現してみせた。

 

 プレシャスな素材のケースと美を極めたダイヤルにふさわしく、メゾンが誇る高級自社製ムーブメント「L.U.C 96.42-L」を搭載。モデル名にある“XP”は、eXtra Plat、つまり極薄を意味し、3.30mm厚を自動巻きで実 現している。また“CS”は、Center Secondの略。中3針としたことで、スポーティな印象を高めている。

 

 ケースとブレスレットには、部分的にポリッシュ仕上げを施し、エレガントなコントラストをつくることで審美性を高めた。また、ムーブメントも伝統的なコート・ド・ジュネーブ仕上げや光り輝くブリッジのエッジの面取りなど、見応え十分である。

 

「アルパイン イーグル」の新作は、外装もムーブメントも、一層の高みに至った。

 

 


アルパイン イーグル 41 XP CS プラチナ
ケース左サイドに突き出す“耳”の下側に、メゾンがプラチナ製の証として用いるミツバチのシンボルが手彫りされている。ダイヤル上で織り成すグラデーションは、色の移り変わりが実に滑らか。静謐かつ気品を感じる仕上がりであり、8mm厚というスポーツウォッチとしては異例の薄さのケースと相まってドレッシーな印象を高めている。これほど薄いにもかかわらず、100m防水を実現しているのはお見事。日常使いとしては、実に頼もしい性能である。ブレスレットは、既存よりテーパード具合を強めた新設計。美しさに加えて装着感も飛躍的に向上している。ショパールブティック限定。自動巻き、Ptケース、41mm。¥17,314,000 Chopard

 

 

プラチナのブレスレットはポリッシュ仕上げを取り入れ、美しいコントラストを生み出している。

 

 

搭載のCal.L.U.C 96.42-L。マイクロローターを採用し、3.30mm厚をかなえた。小さなローターを比重が高いプラチナで設えることで、十分な回転効率を得ている。

 

 

『THE RAKE 日本版』Issue67より抜粋