RALPH LAUREN AND THE RAKE
ラルフ ローレンと
THE RAKEの親密な関係
May 2021
ラルフ ローレン フォー ザ レイク“ベアフット ネグローニ ベア”ウォッチの発売に際し、ラルフ ローレンとザ・レイクの長年にわたる関係を振り返ってみた。
by freddie anderson
ラルフ・ローレンは、過去半世紀以上にわたって、アメリカン・カルチャーのエッセンスを抽出し、それをコレクションに落とし込んで、人々に示してきた。彼は他人とは異なる視点からファッションにアプローチし、「自由」、「公正」、「解放」を表現する服をプロデュースしてきた。その過程で、アメリカが常に重んじてきたこれらのスピリットを、完璧に体現してきた。
ラルフがやろうとしたこと、インスパイアしたことは、ファッションをはるかに超えている。服飾評論家のアラン・フラッサーは、アメリカで最も偉大なデザイナーの伝記の中で、このことを要約している。
「ラルフはファッションの世界に入りたかったのではなく、自分自身のファッションをやりたかったのだ。その違いは非常に大きい」
ラルフ・ローレンの比類なき人生とキャリアには、記念すべき節目がたくさんあった。THE RAKEは創刊以来、過去13年間にわたり、これまでの並外れた出来事を共有できたことを光栄に思っている。
ラルフが雑誌の表紙を飾ったり、パーティを開いたり、時計や洋服のコラボレーションを行ったり、さらにはTHE RAKEファウンダーのウエイ・コーがHBOのドキュメンタリー番組“Very Ralph”で、ラルフへの賞賛を表明したり・・。THE RAKEは常にラルフ ローレンとのパートナーシップを大切にしてきた。
THE RAKEとラルフ ローレンが、ブランドの10周年と50周年を記念して、ロンドン、ニュー・ボンド・ストリートの店舗に集まったという記念すべき出来事があった。ラルフ ローレンは、ブランド設立当初からのコレクションのなかで、特にお気に入りのネクタイを10本選び、コレクターズ・セットとしてTheRake.comで限定販売した。ネクタイであったということは、特別な意味を持っている。1960年代半ば、ラルフがファッション業界に足を踏み入れたきっかけは、ハンドメイド・ネクタイへの情熱だったのだ。彼はニューヨークのリヴェット社でデザインを始めた。
ネクタイのデザインを始めたことについて、ラルフは次のように語っている。
「当時、誰もが味気ない生地で細いネクタイを作っていましたが、私はもっと幅広で表現力のあるハンドメイドのネクタイを作りたいと思いました。私の好きな映画のヒーローが身につけているようなネクタイ・・。ストーリーがあり、自分もそのストーリーの一部であると感じられるようなネクタイです。“POLO(ポロ)”という名前は、そのスポーツの持つ華やかさや優雅さから思いついたものです。その時は気がつきませんでしたが、このネクタイが私のブランドの起源となりました」
このネクタイは、10本セットのコレクターズ・アイテムで、67セットしか作られなかった。スエード製の美しい折り畳み式のケースに入っており、バックル部分は革製だった。パッチワーク、クレスト、ウールタータン、フォックス・ハンティング模様、ゲーム・バード模様、マダープリントの馬術柄、マダープリントのペイズリー、タペストリー・ジャカード、ポロプレイヤー、ゲームバード・ジャカード・・。その詳細は、ケース内の小冊子に記載されている。
2019年、無類のキャラクター、“ポロベア”が時計の文字盤に初登場した。発売後、ウエイ・コーは密かにレイク・ベアのタイムピースを夢見ていた。勇気を出してリクエストしたところ、ローレン氏が直々に承諾してくれたことを知り、ウェイは大喜びした。
ジンベースのカクテル、ネグローニが急速に普及していくことは、文化的な出来事からも予測されていたが、その一方で、ネグローニが精神的な役割を果たし、私たちを暗い時代から救い出してくれるシンボルとなるとは、誰も予想していなかった。
そして、ザ・レイク✕ラルフ ローレン “ネグローニ ベア ウォッチ”を作るというアイデアは実行に移された。デザインは、アイコニックなポロベアのモチーフを再解釈し、タキシードを着たベアがネグローニを持っているというものに決められた。
また、古き良き時代のユーモアを取り入れ、文字盤の5時位置のインデックスにネグローニ・オレンジを配した。なぜ5時なのか? それは、世界のどこかは、いつも5時を迎えているからだ。
この時計は非常に人気があり、すぐに売り切れてしまった。しかしラルフ ローレンのポロベアは、一度だけ現れて消えてしまうなどということを好まない。世の中の人々が何を求めているのかを誰よりも感じ取り、楽観主義の象徴としてこの世に生を受けた彼は、人々の自由への願望をいまこそ叶えるべきだと思っている。
そんな思いから、THE RAKEはラルフ ローレンと一緒に2つ目のポロベア・ウォッチを作るという素晴らしい機会を得た。その結果が、ラルフ ローレン フォー ザ・レイク“ベアフット ネグローニ ベア”ウォッチだ。
ベアフット(裸足)と名付けられた理由は、コロナ禍が終わり、また世界を自由に旅できるようになったら、このヒーローはモルディブに行くことを決めていて、そこを裸足で歩き回り、ブラック・タイを身につけたいと思っているからだ。
ラルフ・ローレン自身も、ジャマイカのラウンドヒルにある自宅で、白いディナー・ジャケットやクリーム色のスーツを着ているにもかかわらず、裸足でいる姿をよく見かけられている。
ウェイがラルフ・ローレンにこのアイデアを提案したところ、返ってきたのは、柔らかい笑みだった。
彼は、「じゃあ、次の時計は裸足のベアがいいの?」と言った。
ウェイの答えは、「ミスター・ローレン、なぜか私にはこれ以上クールなものは思いつきません。これがあなたのスタイルだと思うのです。ドレスアップとレイドバックをミックスした、エフォートレスなアメリカンスタイルです。これはまさに、モルディブでロマンティックなディナーを楽しむポロベアの服装をイメージしたものです」というものだった。
Ralph Lauren For The Rake Bearfoot Negroni Bear watch
$ 1,950 |
White Cotton Bearfoot Negroni Bear Day Polo Shirt
$ 105 |
モルディブのファリ諸島は、THE RAKEが初の実店舗を構える場所でもある。3つの最高級ホテル(リッツ・カールトン、カペラ、パティナ)を擁する4つの姉妹島で構成されている。
この時計は200本限定で、ネイビーブルーのカーフレザーと、ネイビーブルーのナイロンストラップの2種類のストラップが付属している。さらに、同じシリーズのコレクションとして、ダイバーズ・スタイルに扮したベアが刺繍されている、白のコットン・ポロシャツとネイビーのスイムショーツも展開されている。これらはもちろん、アイコニックでユニークな投資となるだろう。
THE RAKEの“ベアフット ネグローニ ベア”が、彼の人生における、たったひとつの決定的な使命を達成することを願っている。それは、彼のオーナー一人一人の顔に、大きな笑顔を作ることだ。