HERMÈS “Miles Signature Cap”

ラグジュアリーの日常使い

March 2021

 

 

肩の力を抜いてファッションを楽しみたい現代紳士にとって、軽快でアクティブなスタイルをあくまでエレガントに、そしてさりげなく表現できるのがこのキャスケット。気品と遊び心を併せ持つ、シックとカジュアルの絶妙なバランス感覚が今の気分だ。今季登場の「シグネチャー」は、ギャバジン素材のトープ、エキューム、マリン、そしてデニム素材のインディゴ。「キャスケット 《マイルス》 シグネチャー」各¥55,000 Hermès(エルメスジャポン Tel.03-3569-3300)©Hermès

 

 

 

 

 

 富裕層の新しいスタイルの特徴のひとつとして、「ラグジュアリーの日常使い」が挙げられる。オンもオフも、どんなライフスタイルでも、最高級のアイテムをさらりと使いこなす。この感覚はコロナ以前より表れていた潮流だが、その勢いは、誰もが予想もしていなかった2020年を経て、さらに増しているようだ。

 

 そんな中、外に出るのが気持ちよくなるこれからの季節におすすめしたいのがエルメスのキャスケット“マイルス”である。2016年の春夏以来、素材やディテールを変更しながら毎シーズン登場しているが、今季は「シグネチャー」の名を冠した、よりミニマムを極めたスタイル。どんなファッションにも取り入れやすく、それでいてさすがは馬具工房をルーツとするメゾン、どこか乗馬帽のようなエレガンスを備えているのが見事である。

 

 着飾るという気恥ずかしさをかかえることなく、さりげない洒落感を表現できる、新時代のスタンダードアイテムだ。

 

 

 

表の生地には撥水加工を施したコットン×ナイロンのテクニックギャバジンを採用(インディゴはコットン100%)。ライニングの素材はリネン100%となっており、機能性も確保している。後部にはパラディウム・ブロスのクルー・ド・セルのスナップが付いた調節タブがあり、その上には「Hermès」のシグネチャーロゴが刺繍されている。©Hermès

 

 

本記事は2021年3月25日発売号にて掲載されたものです。
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THE RAKE JAPAN EDITION issue39