Friday, October 30th, 2026

フェンディ カーサが手がける、広尾のプライベートレジデンス

 フェンディのインテリアブランド、「フェンディ カーサ」が、東京・広尾のプライベートレジデンスに採用される。リストデベロップメントと、ブランデッドレジデンスのデザインを専門とするThe One Atelierとの協業による「Tokyo Private Villa HIROO. Interiors by FENDI Casa」だ。フェンディ カーサにとって、日本初の住宅開発プロジェクトとなる。

 今回の計画で興味深いのは、まっさらな土地に邸宅を建てるのではなく、2020年に完成した既存の個人邸宅を改修すること。発表会では、中庭を囲む建物の構成が、古代ローマの邸宅「ドムス」にも通じるという説明があった。日本建築の端正さを残しながら、イタリアの暮らしの美意識を重ねるという発想だ。

 約997㎡、4層からなる邸宅には、中庭に面したリビングやダイニング、プライベートテラスなどを配置。インテリアにはイタリア産大理石やシルクの壁装材、フェンディ カーサの特注家具を取り入れる。発表会では既存の床材を生かす構想も紹介され、素材をすべて新しくするのではなく、建物がもともと持つ魅力との調和を重視する姿勢がうかがえた。

 さらに、天然石を用いるキッチンや、ゲストを迎えるための地下のエンターテインメント空間も計画されている。ファッションメゾンの世界観を、象徴的な家具だけでなく、日々の動線やくつろぎ方にまで反映させる試みといえる。リノベーションの完成は2027年夏を予定している。