ロジェ・デュブイ「魔術師マーリン」、マーリンの物語に新章

　ロジェ・デュブイの象徴的なタイムピース「ナイツ オブ ザ ラウンドテーブル」に、新作「エクスカリバーナイツ オブ ザ ラウンドテーブル 魔術師マーリン」が登場した。「ナイツ オブ ザ ラウンドテーブル」は、2013年に登場以来、アーサー王伝説に着想を得て騎士道の精神を表現してきたが、今回の舞台は“湖の貴婦人に捧げられた水晶の宮殿”である。マーリンが魔法で築いたという伝説を、時計製造と装飾技術の粋で描き出している。

　18Kピンクゴールド製ケースの文字盤には、玄武岩やエナメル、ムラーノ風ガラス、さらに六角形カットのダイヤモンドをあしらった56本の柱を配置。メゾン初となるインビジブルセッティングを採用し、まるでダイヤモンドが浮遊するかのような幻想的な輝きを放つ。背景にはルテニウムクリスタルを敷き詰め、湖面のような静謐な煌めきを表現した。

　周囲を囲む12人の騎士は18Kピンクゴールドで鋳造され、精緻な彫刻とブラックパティーナで生命感を宿す。駆動するのは、ジュネーブ・シール認定の自社製キャリバーRD821。ケース径45mm、わずか28本限定での展開となる。

　伝説と先端の時計技術が融合したこの特別なタイムピースは、勇気と献身を讃える物語を現代の腕元に宿している。

text: the rake