Friday, March 22nd, 2024
ユニークなミニッツリピーターを搭載したスピークマリンの自信作
スイスの高級時計ブランド、スピークマリンが、新作「ミニッツリピーター・カリヨン」を発表した。これは、ラ・ショー・ド・フォン近郊のスピークマリンの工房「ル・セルクル・デ・オルロジェ」で開発・製作された初のミニッツリピーターとなる。
ミニッツリピーターとは、時刻を音で知らせるという複雑機構。ケース左のスライダーを起動させるとふたつのゴングとハンマーが作動し、時・15分・分の順で時刻を知らせるのが一般的だが、このモデルは3つのゴングとハンマーを備えており、それぞれ異なる音色がメロディのように連続音で時を知らせる。さらにユニークなのは、音色に合わせてダイヤルのローマ数字「XII」が崩れていくようなアニメーションが作動すること。この動きは他のゼンマイによって動くため、計時には影響しない。独立したムーブメント構造により、1分間に3回までチャイムを鳴らすことができる仕組みだ。
ブランドのアイコンとなっている「ピカデリーケース」は、3つの主要パーツで構成されている。ベゼルはプラチナ製、サイドケースはグレード5のチタン製、ケースバックはサファイア製またはサファイアガラス付きのプラチナ製で、チャイムの音色が美しく響く構造となっている。またミニッツリピーターだけでなく、6時位置にはフライング・トゥールビヨンを配している。
自社製キャリバー「SMA-HH02」は、536もの部品でできており、熟練の時計師が組み立て、装飾を施し、セットするのにおよそ1カ月を要するという。スピークマリンの卓越した時計製造の証であり、同社の揺るぎないこだわりを示すハイコンプリケーションモデルだ。
text: the rake編集部