Friday, November 11th, 2022

ブルネロ クチネリ初のワイン
「カステッロ・ディ・ソロメオ」がお披露目

 ブルネロ クチネリ社は、2010年より本社のあるペルージャ県ソロメオ地区の修復活動を進めており、2018年には産業の園、育成の園(スポーツ運動公園)、農業の園という3つのセクションに分かれた公園が完成した。そのひとつの農業の園には、果樹園や農園、ひまわり畑等が作られ、そこに樹木栽培地や自然を豊富に残すエリア、オリーブ畑と搾油場、ブドウ畑とワイナリーが設けられている。そして11月9日、ここで生産された初めてのワイン「カステッロ・ディ・ソロメオ(Castello di Solomeo)」がお披露目された。

 ブドウ畑は5ヘクタールからなり、そこには20,000本以上のブドウの木が「自然に従う」という伝統的な農業哲学の上で育てられている。ブドウの木を波状の列になって植え、通気を促進しながら最大の光を受けられる仕組みだ。畑は3つの異なるタイプの土壌から成り立っていて、カベルネ フラン、カベルネ ソーヴィニヨン、メルローのそれぞれの品種に適合しており、これらのブレンドによって、どっしりとした重みのある上質な赤ワインが出来上がった。

「カステッロ・ディ・ソロメオ」は、ブルネロ クチネリ社と親交のあるワイン流通メーカーのセールス経路を通じて販売される予定。もともと生産可能な全ボトル数は年間約9,000本で、今回販売されるのは6,200本という稀少なワインゆえに、日本での展開は今後の状況次第だが、世界的レベルでの展開は視野に入れている様子だ。

 

text: MIKI TANAKA