Wednesday, November 2nd, 2022

エルメスのドキュメンタリーフィルムシリーズ『ヒューマン・オデッセイ』特別版公開

 2021年に公開されたエルメスによるドキュメンタリーフィルムシリーズ『HUMAN ODYSSEY ―それは、創造を巡る旅。―』。これは、異なる分野で活躍する、真摯にものづくりと向かい合う7人のクリエーターが、日本のクラフトマンシップに出逢う旅を映し出す7本のドキュメンタリーフィルムシリーズだ。好評を博したこのシリーズに続き、この度、その『SPECIAL EPISODE』として、エルメスは日本とフランスを結ぶショートムービーを新たに制作。2022年11月3日(木)よりHUMAN ODYSSEY.JP にてオンライン配信され、また銀座メゾンエルメス10Fのル・ステュディオにて一般向けに公開予定(ウェブ予約制)だ。

 今回の主人公は450年の歴史を持つ陶芸の名門「樂家」の若き担い手である16代 樂吉左衞門。東京造形大学彫刻科卒業後、ロンドン研修等を経て2011年より樂家で作陶をスタートし、19年7月に16代 樂吉左衞門を襲名した。現在は、伝統に軸足を置きながらも、現代の生活に沿った茶碗づくりに力を注いでいる。そんな彼が京都からフランスのエルメスの工房へ旅をし、馬具職人や革職人を訪ねる。彼らの手仕事を目の当たりにする旅の中で、16代 樂吉左衞門が発見する、日本とフランスの職人技を、昨年に引き続き奥山大史監督が約25分の作品に仕上げた。

 前回のシリーズ同様、本作は、旅をする主人公の姿を捉えたドキュメンタリーフィルムを通して、手仕事へのオマージュや、エルメスの根幹をなす価値観である「手仕事の継承」と「伝統から生まれる現代性」を物語っている。

 

 

Photo by Hiroshi Okuyama

text: MIKI TANAKA