Sunday, December 20th, 2020
日本酒とワインのドメーヌをもつ
世界で唯一の酒蔵「萬乗醸造」
「醸し人九平次」の銘酒で知られる、1647 年創業の名古屋の老舗酒蔵「萬乗醸造」から、フランス・ブルゴーニュの「DOMAINE KUHEIJI(ドメーヌ クヘイジ)」で醸造した渾身のワインが登場した。
萬乗醸造がワイン造りに挑戦したのは2013年のこと。パリに進出し、「ル・クリヨン」「オテル・リッツ」などのパラスホテルや、「ギィ・サヴォワ」などの星付きレストランで九平次が認められるうちに、日本酒とワインはどちらも醸造酒であり、双方のノウハウを得ることで革新をもたらせるのではないかと、思いを巡らせたのが出発点だった。その後、グラン・クリュ街道を構成するひとつ、コート・ド・ニュイのモレ・サン・ドニに醸造所と自社畑を獲得し、DOMAINE KUHEIJIとして名実ともにワインの醸造が実現。「Terroir Kuheiji(テロワール・クヘイジ)」として世に送り出した。
一方、その過程で気づいたのは、ワイン醸造者であれば当たり前のブドウ=原料の栽培を、日本酒ではしていないということ。そこで2010年より、最高峰の酒米「山田錦」の産地である兵庫県黒田庄町で米の栽培を始め、自社の田を取得。今年、その田んぼの隣に新蔵も完成し、来春より新たな酒造りを発信していくという。日本酒とワイン、ふたつのドメーヌをもつ世界で唯一の酒蔵の、進化する酒造りに期待したい。
(写真2枚目)
2017年のワイン(白1種・赤3種)と、黒田庄の自家栽培米で醸した日本酒「㊈久野九平治本店 黒田庄町田高 2018」を組み合わせたシリーズ「Terroir Kuheiji(テロワール・クヘイジ)」。
(写真3枚目)
醸造所として格好の場所を探し求め、足掛け2年で一目惚れしたフランス・ブルゴーニュの「DOMAINE KUHEIJI」。畑となる土地も保有し、原料栽培から瓶詰めに至るすべてを自ら行う。
(写真4枚目)
兵庫県黒田庄の「Domaine Kurodasho」。作物が育つ土地の地理、地勢、気候などから成る特性を表す“テロワール”にフォーカスした酒というメッセージを発信する。
(写真5枚目)
<KUHEIJI×銀座レカンのディナー>
銀座レカン シェフ・ソムリエの近藤氏レクチャーのもと、特別コース料理と九平治の日本酒&ワインのマリアージュが愉しめる一夜限りの極上ディナー。
日時:2月13日(土) 17:00~近藤氏によるSake&Wineプチセミナー、18:00~コースディナー
料金:¥30,000(税・サービス料込)
予約:銀座レカン(東京都中央区銀座 4-5-5 ミキモトビル B1F) TEL 03-3561-9706
萬乗醸造
TEL 052-621-2185
LA CAVE de Kuheiji https://kuheiji.shop-pro.jp/