150年余りの歴史や伝統を今に引き継ぐ
城崎温泉の西村屋本館
ルレ・エ・シャトーに正式加盟

　開湯1400年の歴史を誇る城崎温泉は、風情ある閑静な町並みと、四季折々の山海の幸が楽しめ、かの文豪志賀直哉をはじめとする多くの文人墨客を魅了してきた関西屈指の温泉地である。
　なかでも江戸末期の安政年間に創業した西村屋本館は、山陰随一の純日本旅館として、貴重な数寄屋建築に宿泊できる数少ない老舗旅館。
　数寄屋建築の巨匠 平田雅哉氏が手がけた「平田館」や落ち着いた佇まいの門構えや塀、格調高い大広間など貴重な歴史的景観を残し造形の規範となっているという評価により、昨年、国の登録有形文化財に指定された。
　日本庭園や坪庭を楽しめるように配置された客室など、日常から異次元の世界へと誘う安息の宿として存分に堪能してみてはいかがだろうか。
　今年夏には、覆面審査などの厳しいチェックを経て、高いクオリティが常に求められる一流ホテルとレストランの世界的組織 ルレ・エ・シャトーへ加盟。心のこもったおもてなしから料理まで、その卓越性と独自性を兼ね備えた宿として認められた。
　そして11月6日には松葉かに漁が解禁になるため、「本生かに会席」がその翌日よりスタート。冬の味覚の王様と称される絶品松葉かにを存分に堪能したい。翌年３月までの期間限定だ。