THE NEW LANGUAGE OF DORMEUIL
スタイルの最前線が語る、ドーメルの魅力
October 2025
小林哲平&森田 輝が語る
DORMEUIL SPRTEX VINTAGEとSUPER BRIOの魅力
小林哲平氏 トゥモローランド 商品企画(左)1979年生まれ。生地問屋でキャリアをスタートした後、シップスにて販売を経てドレス部門の企画に。2016年よりトゥモローランドに入社し、ドレスの企画に携わっている。ビームス「Brilla per il gusto」のディレクターを務める小林順平氏は実弟にあたる。
小林氏が昨年企画したトゥモローランドピルグリムのジャケットは、古着のシューティングジャケットから引き算し、土臭さを抜いてシティユースに落とし込んだもの。ドーメルの「スポーテックス ヴィンテージ」がハンティングやゴルフの際に使われていた生地というストーリーから、同生地を選んだという。
森田 輝氏 トゥモローランド 商品企画(右)1971年生まれ。新卒でトゥモローランドに入社し、今年で30年目。2年目から企画業務に携わり、現在は「トゥモローランド」と「メゾン エ ヴォヤージュ」を担当。趣味はランニング。以前は大会に出場するほど本格的に取り組んでいたが、今は週末ランナーとして楽しんでいる。
着用しているメゾン エ ヴォヤージュのシングルピークトラペルの2Bブレザーは、1970年代のパリメゾンの古着をもとに森田氏が企画したもの。フランスやイギリスを行き来する、旅と家がテーマのブランドゆえ、ドーメルの「スーパーブリオ」がぴったりだ。ブレザー¥132,000 Maison et Voyage / Tomorrowland
英国で生地を織りながら
独自のツイスト感がある(小林氏)「英国の生地サプライヤーの多くは毎年ほぼ変わらないコレクションを展開しているのですが、ドーメルは英国で多くの生地を織りながら、常に新しい提案を生み出しています。フランスの会社ゆえ、英国のミルのような王道をいくトラディショナルな感じではなく、しっかりツイスト感があるんです。色彩の捉え方や柄の洒落感に独自性がある点は大きな魅力といえるでしょう。私たちが服を企画する際には、カルチャーを掛け合わせて生まれる化学反応を大切にしていますが、そういった観点からもドーメルの生地はとても相性がいいんです。今日着ているジャケットのスポーテックス ヴィンテージの生地もそうですけど、かつて誕生した名作生地が、今も色褪せることなく現代的な位置づけでコレクションに残り続けているのも驚嘆すべきこと。歴史がありながら進化し続けている点も魅力です」
さまざまな企画で化学反応を
生んでくれる稀有なブランド(森田氏)
「後ろのラックに並んでいる服はすべて私たちが企画したもので、ハウスレーベルを筆頭に、ヴァルスターやウィリス&ガイガー、バブアーといったブランドと、ドーメルの生地を用いてコラボレーションしたものです。新しい服を構想する際、組み合わせたら面白いのでは、と思い浮かぶのは、高品質でモダンな美意識をもったドーメルの生地が多いんですよね。実は今年初めてドーメルの生産拠点であるハダースフィールドの工場を訪ねたんです。彼らのバックボーンに触れてドーメルのモノ作りの奥深さを改めて実感できたのは大きな収穫でした。彼らは長らくパリメゾンに精通していて、実に豊富な引き出しをもっています。私たちが目指すエレガントなカジュアル服にドーメルの感性が掛け合わさることで、毎回見事な化学反応が生まれるんです」
本記事は2025年9月25日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。
THE RAKE JAPAN EDITION issue 66







