From Kentaro Matsuo

THE RAKE JAPAN 編集長、松尾健太郎が取材した、ベスト・ドレッサーたちの肖像。”お洒落な男”とは何か、を追求しています!

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マリオ・グリアリオットさん

スローウエアCEO マーケティング&リテール

text kentaro matsuo photography anatole papafilippou

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 もう20年以上も前のことになりますが、私がメンズ・イーエックスという本の創刊に携わっていた頃、メンズ・ファッションの世界にも、大きなターニングポイントが訪れていました。

それまでパンツといえば、タック入りばかりだったのに、ノープリーツのスリムなパンツが現れ、新しいモノ好きの間で人気が出始めていたのです。私も最初は、「こんなモノ穿けるわけがない」と思っていましたが、いつの間にか慣れてしまい、気がつくと、ノープリーツが当たり前になっていました。そのスリム・パンツの代表的ブランドが、インコテックスでした。

 

そして今、パンツ業界は再び変化の時を迎えています。皆さんご存知の通り、プリーツ入りのパンツが、再び人気を博しているのです。

 

「ずっとスリムなシルエットが続いてきましたが、ここ最近はルーズ・フィットのプリーツ入りパンツが人気です。インコテックスにおける現在の比率は、ちょうど半々くらいでしょうか? この流れは、どんどん加速されるでしょう。もっともわれわれは、随分と前から、プリーツ入りのパンツを作っていたのですが・・」

 そう語るのは、インコテックスが所属するスローウエア・グループにて、2009年より、マーケティングとリテールのCEOを務める、マリオ・グリアリオットさんです。どうやら、この分野でも、インコテックスはリーディング・カンパニーとなりそうです。

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スローウエアは、インコの他に、ザノーネ、モンテドーロ、グランシャツと、合計4つのブランドを擁しています。

「それぞれのブランドは独立していますが、うまくコーディネイトできるように考えられているんです。中心となるコンセプトは“タイムレス”ということですね。とことんクオリティを追求して、長く着られるものを提供しています」

ニットは、ザノーネ。ウール70%、カシミア30%の素材を使っており、素晴らしいタッチを楽しめるそう。

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メガネは、バートン ペレイラ。オリバーピープルズの元社長が立ち上げたブランドです。

「買ったのは地元のミラノの専門店」と仰っていましたが、よく見てみると“メイド・イン・ジャパン”と書いてあって、ご本人もびっくりされていました。

 

時計はジャガー・ルクルトのレベルソ。奥様からのプレゼントだそう。

「裏蓋には、妻からのメッセージが書いてあるんだ。でも何て書いてあるかは、ヒミツだよ(笑)」

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パンツは、もちろんインコテックス。 “ヴァーヴ”と呼ばれるラインのもので、贅沢な素材とサルトリアルなテクニックが使われています。タック入りでウエスト周りにはゆとりがありますが、裾はスリムという今風のシルエット。

 

コードバン製のシューズは、オールデンと“ザ スローウエア ストア”のダブルネーム。六本木ミッドタウンに位置するストアには、スローウエアのブランドのすべてが揃っています。

 

なるほど確かに、各アイテムのサイズ感やカラーバランス、そしてテイストが揃っていて、違うブランドであるにもかかわらず、うまくコーディネイトできそうです。

 

ところで、マリオさんの奥様は、某ファッション・ブランドのPRとマーケティング担当として働いています。

「同じ業界にいると、家庭内でも、いろいろと話が合うからいいですね。しかし、それがストレスになることもあるけれど・・・」

実は私自身の妻も、某ブランドのPR&マーケを担当しており、しかも以前は、マリオさんと同じ時期に、同じ会社(イタリアの某ファッション・ブランド)で働いていたことがあります。そのことを告げると、

「いやぁ、世界って狭いねぇ〜」と驚かれていました。

ヨメと同じ業界で働くことの喜びとストレスについて(特に後者)、今度じっくりと話をしてみたいと思った次第です。