LEXUS-SUPER GT WATCHING TOUR

レクサス-SUPER GT観戦ツアー

Wednesday, September 21st, 2016

text kentaro matsuo
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 レースの聖地、鈴鹿サーキットにエキゾーストノートがこだまする。コース上を駆け巡るレースカーは、抜きつ抜かれつの激しいバトルを展開している。迷走する台風の影響で、空模様は刻々と変わる。みるみると暗雲が広がり、土砂振りになったかと思うと、雲の合間から陽光が差す。スリックか、レインか、クルーたちは気まぐれな天候に翻弄される。レース展開は誰にも予想がつかず、すべてが手に汗握る瞬間となる・・・
 今年のSUPER GTシリーズ第6戦『SUZUKA1000kmレース』は、無類の面白さとなった。変わりやすい天候は、特定のマシンの独走を許さず、あちらこちらで繰り返されるバトルに、観客たちは大喜びだった。

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SUPER GTは、近年ますます人気が高まっているレースだ。毎回3~6万人もの観客が押し寄せる、国内屈指のシリーズである。

 SUPER GTは、低迷するレース界にあって、近年ますます盛り上がっているシリーズだ。人気の理由はいくつかある。
 まず、知っているクルマが走っていること。現実離れしたフォーミュラカーに比べて、GTカーは市販車がベースとなっている。レクサスRC F、ニッサンGT−R、ホンダNSXをはじめ、フェラーリ、ランボルギーニ、AMG、ポルシェなど、憧れのスーパーカーが勢ぞろいしている。だからレースに感情移入しやすい。

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SUPER GTのレースカーは、市販車をベースにしている(中身は全く別物の場合もある)。だから、一目でどこのメーカーのどのモデルかがわかり、親しみが持てるのだ。

 それから、レース展開の面白さ。SUPER GTでは、成績のよいチームに重量ハンディを与えて、それぞれの実力が拮抗するように調整している。だから、パワーに勝る強者がひたすらぶっちぎって終わりということがなく、いつも激しいテール・トゥー・ノーズのバトルとなるのだ。

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SUPER GTでは、重りによるハンディキャップ制を導入しており、いつもテール・トゥー・ノーズの激しいバトルが繰り広げられる。

 最後に、会場に溢れるお祭り気分。SUPER GTには多くのレースクィーンが登場し、彼女たち目当てのファンも大勢集まるし、アイドルグループのコンサートなども、そこかしこで開かれている。主催者サイドの「とにかく来場者に楽しんでもらおう」という姿勢が感じられるイベントなのだ。

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SUPER GTの会場には、いつも楽しいお祭り気分に溢れている。レースクィーンは、サーキットの花だ。彼女たちを目当てにしているファンも多い。

 『レクサスSUPER GT観戦プログラム』は、このレースの魅力をより多くの人に知ってもらおうと、レクサスによって企画されたものだ。抽選で選ばれた36名に、サーキット内において、さまざまな特別プログラムが提供された。
 例えば、VIP SUITEと呼ばれる特等席での観戦だ。外は大雨、炎天下でも、グランドスタンド最上階の空中ラウンジは快適そのもの。ラグジュアリーな雰囲気の中でビールやワインのドリンク類や、鈴鹿サーキットホテルのシェフによるランチが振舞われ、参加者は松坂牛や伊勢海老を使ったご当地グルメに舌鼓を打った。

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グランドスタンド最上階に設けられた、レクサスの専用ラウンジ。空調の利いた室内で、優雅にレース観戦することができる。

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ラウンジはフリードリンクとなっており、ビール、ワインなどを楽しめる。また一流のシェフの手によるオードブルやセットランチ、スィーツも供された。

 パレードランに参加できるのも、目玉の一つだろう。これはLFAやLS、NXなど、レクサスの最新車種を自ら運転し、レース前のサーキットを一回りできるというもの。下り坂のメインストレート、Rのきついヘアピンなど、サーキットの構成がよくわかる。観客からの声援に応える参加者たちは、すっかりレーサー気分である。

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レクサスの車両を用いて行われたパレードラン。ゲストは自らハンドルを握り、鈴鹿サーキットを一周する。観衆の視線を独り占めにした瞬間だ。

 ガレージツアー、サービスロードツアー、バックヤードツアーなど、普通では見られない場所の見学も行われた。タイヤを用意するブリヂストンのエンジニア、アクシデントに備えるサービスマン、何台ものモニターでコース上を監視するコントロール・スタッフなど、サーキットを支えるさまざまな人々の役割を知り、レースへの理解が一層深まった。

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数多くのスタッフがレースとサーキット運営を支えている。今回のプログラムでは、パドックやピット内の見学も行われた。Photo by Noriaki MITSUHASHI

 レクサスの新しいGTカーが初お目見えしたのもニュースだった。現行のRC Fに代わり次シーズンより、最新スポーツカーLC500をベースとした車両となる。さらにアグレッシブになったスタイルは、サーキットでの異次元の速さを予感させる。早くコース上を走る勇姿を見てみたいものだ。

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レクサスの新しいラグジュアリー・クーペLC500をベースとしたGTカーがデビューした。よりアグレッシブとなったルックスに、観客の注目が集まっていた。Photo by Noriaki MITSUHASHI

 レクサスのドライバーたちとの接の交流は、ファンにとって至福のひとときだっただろう。元F1ドライバーのヘイキ・コバライネンを始め、多数のスタードライバーを擁するレクサスチームの登場に、会場は大騒ぎとなった。お気に入りのドライバーと、記念撮影をしてサインも入手し一同ご満悦だ。 
 いずれもレクサス・サイドの、「とにかくゲストに、できるだけ楽しんでいってもらいたい」という心意気が感じられるプログラムだった。

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元F1ドライバーのヘイキ・コバライネン。今シーズンはレクサスを駆るドライバーとしてSUPER GTに参戦している。Photo by Noriaki MITSUHASHI

 さてレースのほうだが、第一日目の予選では、レクサス勢のタイムはあまりぱっとしなかった。PPはホンダNSXが獲得し、関係者の間に不安がよぎる。
 第二日目の決勝レースは、前述の通り、雨が降ったり止んだりという難しいコンディション。しかしスタート直後よりレクサス勢は、ぐいぐいと前に出て、新型NSXそして長年のライバルであるGT-Rを抜き去ると、そのまま首位を獲得する。

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トップでチェッカーを受けたのは、LEXUS TEAM ZENT CERUMOのRC F。前半にライバルを抜き去ると、そのままレースをリードした。Photo by Noriaki MITSUHASHI

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第2位でフィニッシュしたLEXUS TEAM TOM’Sのマシン。レクサスはワンツーを決めた。タイヤはどちらもブリヂストンをチョイスしていた。

 ピットワークの駆け引きもそつなくこなし、クラッシュによるイエローフラッグで、一度は全車の差が縮まるも、かろうじてトップをキープ。
 最終的には、レクサス・スタッフの努力と祈りが天に通じたとみえて、レクサスRC Fのワンツー・フィニッシュとなった。しかも1位から5位までのうち、4台がレクサスという大勝利である。
 チェッカーフラッグの瞬間、スタッフとゲストの心はひとつとなり、会場は大きな歓声に包まれた。ゲストたちは、口々に「楽しかった。また来たい」と連呼しており、レースと観戦プログラムは、どちらも大成功に終わったのだった。

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レクサスの勝利を祝って乾杯が行われた。スタッフとゲストの心が一つとなった瞬間だった。