SILVERSEA “Silver Muse”

シルバー・ミューズで旅する華麗なるクルーズの世界

May 2019

text chiharu honjo

 

 

 

 

 モナコに拠点を置く、世界最高峰のラグジュアリーなクルーズラインと称されるシルバーシー・クルーズ。その代表とも言える豪華客船「シルバー・ミューズ」が、東京港に初入港した。洋上で過ごすヴァカンスはどのようなものなのか、贅をつくした船内へ踏み入ると、想像を超えた優雅な船旅が待っていた。

 

 

会長のマンフレディ・ルフェーブル氏。

 

 

 

 シルバーシー・クルーズは、イタリアでナポレオンの時代から続く名家のアントニオ・ルフェーブル氏により創設されたクルーズ会社。ブルガリ家などと親交があったルフェーブル氏は、欧州の旅慣れたセレブリティが満足できる客船を作ろうと、1994年モナコ公国を拠点にして事業を開始した。

 

 同社の船は、豪華客船ではあるが、いずれも大型船ではない。それゆえ、メガシップでは入れない港にも入港できるため、寄港地は7大陸・900以上、南極やガラパゴス諸島を訪れる探検ツアーなどユニークな航路もあり、コースバリエ―ションの豊かさが特徴である。

 

 

 

 

 注目すべきは、創業以来大切にしている「NOと言わないサービス」。パーソナライズされた最上級のサービスを追求した結果、クルーズ業界で唯一、全室にバトラーを導入し、荷解きから荷造りまで船上でのあらゆるきめ細やかなケアを可能にした。

 

 客室でのルームサービスは24時間対応、ミニバーのドリンクはバトラーが希望通りアレンジしてくれる。もちろん食事やアルコールをはじめ、Wifiやチップにいたるまでオールインクルーシブの料金なので安心だ。細かいことは気にせずに、船上での日々を思う存分堪能することができる。

 

 

 

 

 全300室の客室はすべてスイートルームで、7種類の客室タイプから旅のパートナーやスタイルに合った部屋を選ぶことができる。

 

 アメニティはブルガリを含む3種類から、枕は9種類から選べるほか、エトロのバスローブ、ヨーロッパ各国の王室御用達であるプラテージ社のリネンなど、世界有数のラグジュアリーブランドとのパートナーシップによって誕生したアイテムが揃った極上の空間が我々を迎えてくれる。

 

 

 

 

 食事もまた、格別だ。シルバーシー・クルーズでは、「お好きな時に、お好きな方と」をモットーにしたオープンシーティング制を導入している。レストランでは、席数とスタッフが十分に確保されているため、待ち時間とは無縁。その日の気分に合わせて自由に食事を愉しめる。

 

 船内には、フレンチダイニングの「ラ・ダム」、神話の世界にインスピレーションを得た「アトランティード」、エスニック料理を堪能できる「インドシナ」、日本料理が楽しめる「カイセキ」など、8つの多彩なレストランを有しているため、長期のクルーズでも飽きることはないだろう。

 

 

 

 

 スパ&フィットネス施設やエンタテイメントも充実しており、プールバーやグリルを併設した広大なプールデッキをはじめ、テクノジムの最先端マシンを備えたフィットネスセンター、さまざまなトリートメントが用意されたスパ、ショーや映画などのプログラムを楽しめるヴェネチアンラウンジまで完備されている。

 

 バカラやブラックジャック、ルーレットが楽しめるカジノはもちろん、ライブラリーやアートカフェまで備えているため、ここが海の上だということを忘れてしまうだろう。

 

 

 

 

 葉巻愛好家にとって朗報なのは、この船に本格的なシガーバーがあることだ。コイーバやダビドフを燻らせながら、ルイ13世やレミーマルタンXO、ヘネシーを愉しむことができる。時間を気にせず、ゆったりと味わいながら好みの一本を見つけられるのも、船旅ならではの魅力といえよう。

 

 

 

 

 シルバー・ミューズは今夏、アラスカ周遊クルーズを行う航路をとっているが、9月にアンカレッジから東京港へ再び入港する予定になっている。その後、東京発着で15日間かけて日本を1周するコースと、11日間かけて日本各地を巡る2本のクルーズが登場。名門ホテルにも劣らないラグジュアリーな船で、風光明媚な秋の日本を優雅に周遊してはいかがだろう。

 

 

<東京発着クルーズ>

9月27日~10月11日

大阪から瀬戸内海を通り、広島、関門海峡を抜けて玄界灘に面する唐津、釜山(韓国に寄港)、新潟、青森、函館をめぐる本州一周の14泊。オーナーズ・スイート$24,600~、クラシック・ベランダ・スイート$10,400~

10月11日~10月21日

大阪、油津(宮崎)、長崎、釜山(韓国)、広島、清水をめぐる10泊。オーナーズ・スイート$18,100~、クラシック・ベランダ・スイート$7,800~※東京発着のみ、日本人スタッフ乗船。日本語の船内新聞、メニューなどを用意。

<東京発・香港着クルーズ>

10月21日~11月4日

東京から大阪、広島、天津、上海と北アジアを代表する街々に寄港しながら香港へ向かう14泊。オーナーズ・スイート$23,400~、クラシック・ベランダ・スイート$9,200~

 

 

シルバーシー・クルーズ日本支社

TEL.03-6868-8834

www.silversea.com