CHOPARD Co-President
Karl-Friedrich Scheufele Interview

ショパール ウォッチの真骨頂「L.U.C」

June 2018

Karl-Friedrich Scheufele / カール-フリードリッヒ・ショイフレ

1958年、ドイツ生まれ。ローザンヌの経営大学院を経て、父が経営を受け継いだショパールに入社。その後、妹のキャロラインとともにグループを経営。メンズコレクション担当として1980年代にはスポーツウォッチの開発を進め、1996年にマニュファクチュール設立を実現。クラシックカーレースに出場したり、ワイナリーを所有したりするなど、非常に多趣味として知られる。

 

 

 

 カンヌ国際映画祭をはじめとする華やかな社交場においてセレブリティたちを彩るジュエラーとして名高い「ショパール」は、高品質な時計を製造するマニュファクチュールとして時計業界でも圧倒的な存在感を放つ。その中心にあるのは紛れもなく、ジュエリーのように繊細で美しい仕上げと精緻を極めた自社製ムーブメントの数々だ。これらを搭載した、まさに同社の時計製造の真骨頂ともいえるコレクションが、時計師であり創業者のルイ-ユリス・ショパールのイニシャルを持つ「L.U.C」である。ショパールの共同社長、カール-フリードリッヒ・ショイフレ氏は語る。

 

「1996年のマニュファクチュール創設以来、私たちの時計製造への情熱やこだわりが込められています。必ず革新性を持った技術と機械としての美しさを両立させる。発表するモデルはいつもそれで完成形というわけではなくて、こうあってほしいという理想に向けて常に前進していかなければなりません」

 

 これまでで最も思い入れの強いモデルを尋ねると、「難しい質問ですね」と笑いながらも、自社ムーブメント第1号の「Cal. L.U.C 1.96」を搭載した「L.U.C 1860」を挙げる。マイクロローターを搭載した薄型の自動巻きながらも、65時間のパワーリザーブを誇り、クロノメーターとジュネーブシールの両方を取得。第1作目にしてそのあまりの完成度に大変話題となったモデルだ。

 

「初めての取り組みで、完成までかなりの困難がありました。それを乗り越えることができたのは革新的な発想。昔ながらのクラシックな時計の中に新しいムーブメント設計を取り入れ、ショパールにとっても重要な1本となりました」

 

 

「時計ブランドとして一流のムーブメントを自社で製造したい」という氏の理想から、採算度外視で妥協することなく開発がスタート。1996年に誕生した自社ムーブメント第1号「Cal.L.U.C 1.96」は、マイクロローターを搭載し、両方向巻き上げ式も採用するなど、名キャリバーであった。現在でも写真の「Cal.L.U.C 96.01-L」として活躍している。

 

 

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