HASSELBLAD “X1D II 50C & XCD 4/45P”

ミニマルで革新的、
ハッセルブラッドの新たな名機

January 2021

text chiharu honjo

 

 

 1941年にスウェーデンで創業したカメラメーカー「ハッセルブラッド」は、カメラ愛好家にとって特別な存在だ。なぜなら、人類初の月面着陸に成功したアポロ計画の写真は、すべてハッセルブラッド社製のカメラで撮影されたものだから。数ある写真の中で、最も歴史的瞬間を記録した印象的な一枚は、月面に着陸し最初の一歩を踏み出した名シーンに違いない。

 

 

 そのハッセルブラッドから、中判カメラをより手軽に楽しめる、新たな製品が登場した。進化した「X1D II 50C」カメラと、待望の「XCD 45P」レンズ、「Phocus Mobile 2」アプリケーションである。

 

 ミニマルな北欧デザインと人間工学に基づいた形状を融合した「X1D II 50C」は、数々の受賞歴がある世界初のミラーレス中判デジタルカメラ「X1D-50c」を継承した次世代機。中判カメラでありながらコンパクトなボディで持ち運びに優れており、大型化した3.6インチのタッチディスプレイと強化された電子ビューファインダー、ライブビューにおける高速フレームレートなどエレクトロニクスを改良し、より迅速で直感的な操作性を実現した。

 

 5000万画素の中判CMOSセンサーは、16bitの色深度と14ストップの幅広いダイナミックレンジを備えており、人間の目の見え方に近い優れた色調を表現。コンパクトで軽量ながら、16bit RAW画像とフルサイズのJPEGを記録でき、驚くべき画質を体感することができる。

 

 

 ハッセルブラッドは新作のレンズ「XCD 45P」も発表した。重量わずか320gと、中判デジタル用オートフォーカスレンズとして最軽量を誇るこのレンズは、ポータビリティを主眼に設計され、旅や探検、ドキュメンタリーの撮影にも最適だ。1/2000秒までの全速同調に対応したレンズシャッター機構を備え、進化したオートフォーカスモーターとレンズシャッターユニットにより静音性も向上している。

 

 

 外出先でも画像編集ができる無償のアプリケーション「Phocus Mobile 2」も開発された。iPad Proなどの端末を、USB-CまたはWi-Fi経由で接続すれば、RAW画像のインポート、編集、レーティングや、フルサイズのJPEG画像のインポートやレーティングもできる。 さらにフルサイズの画像エクスポート、テザー撮影、カメラのコントロールもサポートしており、現場で撮影から編集まで迅速かつ一貫したワークフローが可能となった。

 

 洗練されたフォルムと機能を一体化した新モデルとレンズ、アプリケーションは、オーナーに今までにない快適な中判カメラの操作性をもたらしてくれるだろう。

 

X1D II 50C

本体:148×97×70mm 650g

本体+XCD 45mmレンズ:148×97×125mm 1230g

本体¥650,000 XCD 4/45P ¥130,000 ※参考価格

 

 

ハッセルブラッド

TEL:03-6434-9567

www.hasselblad.com/ja-jp/

 

本記事は2020年3月17日に公開されたものを再掲載したものです。
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