GAIN A FOOTHOLD AT HOME:SLIPPERS

新しいマストアイテム:スリッパー

February 2021

新しいマストアイテムとなったスリッパーは、さまざまな人々に新しい着こなしをもたらしている。

今のようなアットホームが求められる時代には、特にぴったりだといえる。

 

 

by freddie anderson

 

 

 

 

 強力なウイルスによってわれわれの日常は破壊され、それはまだ英国を支配している。われわれは毎日歩く地面のコースさえ、変更を余儀なくされた。新しい年を迎えても、われわれがオックスフォードやブローグシューズを履く機会は、減る一方だ。

 

 そのような状況の中で、スリッパーの人気が急上昇している。もちろんコロナだけが理由ではなく、10年ほど前からスリッパーは、静かなるブームを呼んでいた。さまざまなアイテムに合わせることが可能で、新しいスタイルが可能となることに、人々が気づき始めたからだ。

 

 ドラゴンのような権力の象徴で飾られた華麗なスリッパーは、早くも紀元前4700年には中国の宮廷で履かれていた。しかし、ジェントルマンの家庭用シューズとして、広く知られるようになったのは、ヴィクトリア朝時代になってからのことだった。

 

 

Champers Black Cotton Velvet Slipper Liquid Lunch Hunter Green Cotton Velvet Slipper
STUBBS & WOOTTON

Champers Black Cotton Velvet Slipper

$ 565

STUBBS & WOOTTON

Liquid Lunch Hunter Green Cotton Velvet Slipper

$ 565

 

 

 彼自身がデザインしたと考えられているプリンス・アルバート・スリッパーは、ベルベットのスモーキング・ジャケットを着た貴族が、大邸宅の暖炉の前で温まったり、ロンドン、ペル・メル街のジェントルメンズ・クラブのアームチェアで寛いだりするときに愛用された。

 

 スモーキング・シューズは、ベルベットのスモーキング・ジャケットに合わせるのがしきたりであった。ディナースーツに合わせると、ダンディなエレガンスを醸し出し、ちょっと遊び人風の雰囲気となった。モノグラムのセンスが良ければなおさらだった。

 

 しかし今では、何にでも合う万能シューズとして認知されている。それはスタブス アンド ウートンの創設者であるパーシー・スタインハート氏によるところが大きい。

 

 彼は言う。

 

「私たちのスリッパーは、朝から晩まで着用できます。ジーンズからツイード、ブレザー、スーツ、そしてもちろんディナークローズにも合わせることができるのです」

 

 

 

 

 スタブス アンド ウートンのスリッパーは、どんなアイテムとも相性が良い(しかし、カニエ・ウエストの真似をするのだけは避けたほうがいいだろう)。

 

 コロナのせいで、荘厳なボールルームでは巨匠たちの絵画が埃をかぶり、オペラハウスでは赤いベルベットのカーテンが閉まったままだ。しかし、このような時こそ、スリッパーのよりインフォーマルな面に注目したい。

 

 ベルベット・スリッパーは、家の中では、分厚いシープスキンの履物よりも、よほど汎用性がある(編集部は、魅力的にやわらかくて履き心地の良いシープスキンの靴の魅力を否定はしない。イヌイットやアリュートの人々は、今でも家の中の凍った地面から足を守るために、燻製したウサギの革で美しいスリッパーを作っている。しかし、子供たちを保育園に連れて行くときには、少し擦れてしまうかもしれない)。

 

 

Russell Tweed Slippers Black Velvet Negroni Slippers
STUBBS & WOOTTON

Russell Tweed Slippers

$ 580

STUBBS & WOOTTON

Black Velvet Negroni Slippers

$ 470

 

 

 スタブス アンド ウートンは、人々が今まさに求めているものを生み出した。旅とホテル生活をこよなく愛する男、ザッカリー・ワイスとのコラボレーションを発表したのだ。

 

 シャンパンをモチーフにしたブラック・ベルベットのスリッパーは、軽快なユーモアが効いている。これは、ワイスがニューヨークのセントレジスのバーテンダーから、シャンパンのボトルをサーベル・カットする方法を教わったことへのオマージュだ。

 

 ネグローニの刺繍が施されたスリッパーは、ディナーの前に楽しむ、心を落ち着かせるカクテルを思い出させてくれる。食前酒が終わっても、このスリッパーを履き替える必要はない。ディナーを含む長い夜にも、ぴったりの一足だからだ。

 

 スペイン製のしなやかなレザーが使われ、この悲惨な時期の幕間に、ちょっとした笑顔が生まれるような、ウィットに富んだモチーフが刺繍されている。

 

 

Black Velvet Slippers with Embroidered Stag's Head Aubergine Velvet Slippers with Embroidered Skull and Sabres
BOWHILL AND ELLIOTT

Black Velvet Slippers with Embroidered Stag’s Head

$ 340

BOWHILL AND ELLIOTT

Aubergine Velvet Slippers with Embroidered Skull and Sabres

$ 340

 

 

 

 同じようにハイクオリティだが、少し派手な印象を与えるのは、華やかなニードルポイントのコットン・スリッパーだ。一方で、よりミニマルなデザインのレザー・バージョンもある。ニュース・スタンドに行くとき、外用の靴に履き替えるのが面倒な場合は、もってこいだ。

 

 パーシー・スタインハート氏は、スリッパーのOEMとしても高く評価されている。TheRake.comで絶大な人気を博しているアレキサンダー・クラフト・モンテカルロのブランドに、エレガントなスリッパーを供給している。

 

 もう少し控えめで、クラシックな魅力があるものをお探しなら、ボウヒル&エリオットに注目して欲しい。イングランド、ノリッジの歴史的な靴街にある工場で、ハンドメイドで作られている。プレーンなコットン/ベルベットのシグネチャー・スリッパーは、ブラックとブラウンの2色展開だ。快適なキルティングの裏地と革のソールを備えており、家の中で毎日履くのに最適だ。

 

 

 

 

 また、クラウンやスケルトンが刺繍されたコロネット・スリッパーも魅力的なオプションだ。履き心地の良いトラウザーズやセーターと合わせれば、外に出るときも脱ぎたくなくなるはずだ。

 

 バロック、ロココ、アールデコなどの芸術的な装飾をドレッシングガウンに取り入れることで知られているニュー&リングウッドのスリッパーは、同じように装飾的なパターンを取り入れている。絶妙なヒール・シェイプ、エレガントなラウンドトゥ、インナーのクッションの快適さが特徴だ。いつか贅沢な舞踏会に行くときのために(そしてその時を夢想しつつ)用意しておきたい一足だ。

 

 最後に、エドワード・グリーンのクラシックで洗練されたスリッパーがある。また、フォーマル感を抑えたい場合は、アクセサリーのスペシャリストであるセラ・ファインシルクの万華鏡のようなスリッパーがいい。滑らかなレザーの裏地が付いており、靴下の有無にかかわらず、同じように快適だ。

 

 

Dark Blue Embroidered Velvet Slippers - Bertie Portrait Dark Blue Embroidered Velvet Slippers ? AK Monogram
ALEXANDER KRAFT MONTE CARLO

Dark Blue Embroidered Velvet Slippers – Bertie Portrait

$ 570

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Dark Blue Embroidered Velvet Slippers – AK Monogram

$ 570