Ferrari "Driven by Emotion"

フェラーリ創業70周年記念イベント
「Driven by Emotion」日本にて開催。
フェラリスティが熱狂した3日間

October 2017

 

 数々の伝説に彩られたイタリアン・スーパーカーの雄、フェラーリは、今年創業70周年を迎えた。これを記念して、本国イタリアをはじめ、世界各地でイベントが開かれている。わが国では去る10月12〜14日にかけて、「Driven by Emotion(情熱に突き動かされて)」と題し、さまざまな催しが行われた。あいにく天候は雨模様だったが、それをものともしないフェラリスティが集う、熱い3日間となった。

 

両国国技館は、フェラーリ・レッドへと染まった。

 

 10月12日には、東京・両国国技館を舞台に「セレブレーション・ディナー」が開催された。相撲の聖地では、呼び出しの拍子木が響き、第34代木村庄之助による口上の後、La Ferrari Apertaが本邦初公開となった。フェラーリ創業70周年を記念してリリースされた限定車だ。出力800psを発生する6,262ccV型12気筒エンジンと、電気モーターのハイブリッドで、システム総合出力は963psを誇る。先日イタリアにて行われたチャリティー・オークションでは、なんと10億円という破格値で競り落とされた。

 

本邦初公開となったLa Ferrari Aperta。木村庄之助の口上とともに登場。

 

 また同会場では、往年のフェラーリを展示した「フェラーリ・エキシビション」も開催された。歴代の限定モデル「SP1」「sergio」「J50」や貴重な「288GTO」「F40」「テスタロッサ」などが、来場者の足を止めていた。

 

貴重なフェラーリの限定車も展示された。左から:J50、sergio、SP1。

 

フェラーリ歴代の名車たち、365GTB/4デイトナ、512BBなど。

 

 10月13、14日には、エクスクルーシブ・ラリー「Ferrari 70 Years Exclusive Japan Rally」が行われた。La Ferrari Apertaを筆頭に、La Ferrari、F12tdf、Enzo Ferrariなど、ファン垂涎の70台のクルマたちが集結し、その咆哮をとどろかせた。

 

道行く人の目を釘付けにする70台のフェラーリ。

 

 ラリーは2日間合計、568kmを走行した。1日目は両国国技館をスタートし、日本平ホテル(静岡県静岡市)、竹島(愛知県蒲郡市)を経由して、名古屋中心部へ至り、2日目は名古屋から三重県松坂を経て、伊勢神宮で参拝の後、神宮徴古館(三重県伊勢市)でゴールを迎えた。沿道では行き交う人々がフェラーリの行列に瞠目し、やがてそれは歓声へと変わっていった。

 

伊勢神宮にて参拝の後、ゴール地点である神宮微古館へ。

 

 最終日の夜は国指定重要文化財である賓日館にてガラ・ディナーが行われた。かつて大正天皇や皇族たちが宿泊した由緒ある館は、フェラーリ・レッドにライトアップされた。ドレスアップしたオーナーたちは、銀座ブルガリ・イル・リストランテの名シェフ、ルカ・ファンティンのコース料理と、バンド演奏を楽しみ、フォトコンテストやタイムトライアルの結果で盛り上がった。

 

国指定重要文化財、賓日館にて行われたガラ・ディナー。ドレスアップしたオーナーたちは美味しい料理に舌鼓を打った。

 

 宴席上、フェラーリ・ジャパン代表取締役、リノ・デパオリ氏は、「フェラーリ社にとって、特に重要なマーケットである日本において、このようなイベントを開催出来たことを、本当に嬉しく思う」と語った。フェラーリの美しさと、フェラリスティの情熱に溢れたイベント「Driven by Emotion」はこうして幕を閉じたのだった。