Brisbane – South East Queensland, Australia vol.1

ブリスベンで実現する
“健康になる旅”

November 2019

 たまの休み、旅の目的は人それぞれだ。現地の芸術や文化に触れる、美味しい郷土料理を味わう、思う存分買い物をする、リゾートで英気を養う、日々の喧騒を忘れて疲れを癒す——。そんな中、旅のトレンドとして今注目されているのが、“健康になる旅”。ナチュラルで健康志向なライフスタイルは老若男女問わず高まっているが、良質な食・運動・睡眠などを通じ、旅先だからこその非日常的な生活によって心身ともにリフレッシュする、というものである。

 

 

 そんな旅の最適な目的地として人気なのが、オーストラリアだ。オーガニック文化の先進国であり、食文化においては、多民族の集まる国家としてビーガンやベジタリアン、グルテンフリーへの対応も非常に進んでいる。また、一般的にオーストラリア人は就寝時間が早く、朝型の生活を送る人が多いため、街全体のリズムも朝型傾向になっているも魅力。加えて、日本からの旅行者にとっては時差が少ないため、海外旅行にありがちな時差ボケによる疲れが出ることなく朝型に自然にシフトできるのもメリットだ。

 

 

 今回訪れたのは、シドニー、メルボルンに次ぐオーストラリア第3の都市、ブリスベン。クイーンズランド州の州都で、1年を通して比較的温暖な気候が続き、気持ちのいい青空の広がる日が多い。日本人にとっては人気の留学先のひとつであり、世界中を見回しても非常に“暮らしやすい”都市として知られる。旅先としてあまりピンとこないかもしれないが、実際にブリスベンに訪れてみるとあらゆる面においてヘルスコンシャスな街であることがわかる。“健康になる旅”という新たな旅の楽しみ方を発見できるだろう。

 

 

ランナーにやさしい街

 

 毎年6月の第1水曜日は、「グローバル・ランニング・デー」として制定され、世界中でランイベントが開催されている。2019年6月5日、ここブリスベンでもウェスティン・ブリスベンが中心となり、地元民だけでなくホテルの宿泊ゲストから参加者を募ったランイベントが開催された。といってもランニング上級者やマラソン経験者ばかりが集まるようなイベントではない。ランを楽しむため、それぞれのペースで走ることができるものだ。

 

 

 

 5kmと10kmが用意されたコースは、ブリスベン川のリバーサイドを中心としたルート。ブリスベンらしい青空に映える川の水面や、芝生でのんびり過ごす人々が集まるサウスバンクパークランドを横目に、美しい絵画のような景色が続くコースだ。ウェスティン・ブリスベンのラン・コンシェルジュが先導するランは、スピードを競うものではなく、途中で写真撮影を楽しんだり、休憩を入れたり、日頃運動習慣の少ない人でもそれぞれが楽しむゆとりがあるもの。参加者は皆、「景色がきれいで気持ち良かった」と口を揃えていたのが印象的だった。

 

 

 

 ブリスベンの街は比較的コンパクトである。緩やかに蛇行する美しい川が中心となっており、リバーサイドのランニングコースはホテルの点在する市街地や、オフィス街、住宅地からもアクセスしやすく、歩道も整備されているので安心して走りやすいのが魅力だ。健康意識の高いオーストラリアらしく、ランニングを習慣とする地元民にも多くすれ違った。

 

 

 

 ウェスティンホテル&リゾートは、これまでも世界各国で数々のランイベントに積極的に協賛し、日本においてもマラソン大会とパートナーシップを組んでいる。スポーツ愛好家や健康意識の高い人々へのサポートにも特に力を入れている。

 

 

新鮮でオーガニックな食品が揃うマーケット

 

 爽やかなランで充実した朝を過ごすことができれば、おのずとランチに向けお腹が空くもの。ウェスティン・ブリスベンのエグゼクティブシェフ、スティーブ・スウィートマン氏に連れられて訪れたのは、ヴィクトリア橋横の広場で毎週水曜日に開かれている「ブリスベン・シティ・マーケッツ」。ここは野菜や果物といった食材のほか、世界各国の料理やお菓子、ハーブや調味料など、主に食を中心としたマーケットだ。特に目に留まるのは地元で採れた新鮮野菜やオーガニック食材といったヘルシーフード。スウィートマン氏もこのマーケットの常連で、実際に足を運び、クオリティの高い食材を調達して、レストランのテーブルへ提供することもしばしばあるという。

 

 

 

 中心街にある広場でのマーケットのためそこまで広くないが、日本ではあまり見られない野菜や果物などが試食できるなど、見て回るだけでも十分に楽しめる。時間に余裕を持って隅々まで楽しみたいところだ。特に人気があるのは、ヘルシーな朝食としてオーストラリアではポピュラーなミューズリーやドライフルーツ、地元産のハチミツといった食材。搾りたてのフレッシュジュースも見逃せない。

 

 

 

 ちなみにブリスベンでは、主に週末を中心に街のあちこちでマーケットが開催されている。そこでは「VEGAN」や「GLUTEN FREE」の文字がそこかしこに並び、地元住民たちは新鮮な野菜や果物などの食料品だけでなく、あらゆる日用品や嗜好品まで手に入れることができる。中にはマッサージ店や眉毛サロンといったお店まで出店していることもあるから驚きだ。

 

 

地元民にも愛されるワイナリー

 

 オーストラリアは、良質でコストパフォーマンスの良いワインの産地としても有名だ。ブリスベン近郊もまたワイナリーが点在しており、ぜひ訪れるべきスポットのひとつでもある。

 

 

 

 今回旅の合間に訪れたのは「Kooroomba Vineyards」。ブリスベンの中心地からクルマで約1時間のシーニックリムという山間にあり、世界から高い評価を得ているワイナリーだ。6ヘクタールの敷地には、ブドウ畑だけでなくラベンダーファームも擁しており、さらにそのラベンダーをふんだんに使用した料理を提供するレストランも併設されている。

 

 

 

 理想的な気候と自然に恵まれ、シャルドネ、シラーズ、カベルネといったさまざまな種が生産されているが、特に人気なのは飲みやすい口当たりのシラーズと、まろやかで甘口のポートワイン。いずれも少量の生産のため、日本では入手しづらい。地元の人々が地産の料理とともに愛飲するワインを旅先で味わえるのは格別の楽しみだ。ラベンダーの利いた一皿とともにぜひ味わってほしい。

 

 

 

 

The Westin Brisbane

111 Mary Street, Brisbane, QLD

www.marriott.com/hotels/travel/bnewi-the-westin-brisbane/

 

Brisbane City MarketsReddacliff Place

266 George Street at the end of Queen Street Mall, Brisbane, QLD

http://brisbanecitymarkets.com.au/

 

Kooroomba Vineyards

168 F.M.Bells Road Mt Alford via Boonah, QLD

www.kooroomba.com.au/

 

 

 

ウェスティンが提供する“ウェル・ビーイング”とは