シンガポールのクラシックが面白い vol.08

建築家の父をもち、アートへの造詣が深いジョナサン・チャン。彼が着用していたのは、B& テーラーのスーツ、ボリエッロのシャツ、セブンフォールドのタイ。

Scene 7 ▶ 生まれ変わった老舗テーラー
L.C VIA エルシー ヴィア
シンガポールの核となるショップ＆オーダーサロン

　ショップを移転するとのことで、以前の店は既に閉めて準備に入っていた。新しいショップは3フロアで1100㎡の面積を誇るという。1階は錚々たるメンズクロージング、2階はバーバーとラウンジ、3階はトランクショーなどにも使うプライベートラウンジで、かなりラグジュアリーなショップとなりそうな予感だ。

　ジョナサン・チャンは1985年生まれ。9歳までカナダで生活し、高校はロンドン、大学はメルボルン。その後上海で5年間勤務していたが、大叔父のレオンテーラーを継ぐのを機にシンガポールへ戻り、職人が手がけた世界中の製品を扱うクラシックメンズショップへと舵を切った。

　国籍は関係なし、と言わんばかりに、ミラノのユウキ イノウエ、日本の五十嵐トラウザーズ、韓国のB&テーラー、香港のW.W.チャン、面白いところだと中国は深圳のジン・チェンなど。これらの布陣だけでもさすがシンガポール、と思わせるアジアンオールスター感である。

ミラノの井上勇樹氏が手がけているユウキ イノウエ ミラノのスーツ。彼も年2回トランクショーを開催している。ミラノの服の中でもこの柔らかな雰囲気は、確かにシンガポールでもマッチする。

日本にはほぼ未入荷の
ノルマン・ヴィラルタに注目！ノルマン・ヴィラルタは日本でこそまだあまり知られていないが、RAKISH MENたちとの繋がりも深い、今の流れに乗ったバルセロナのビスポークシューメーカー。アルゼンチンの出身で、伊フィレンツェのステファノ・ベーメルにて修業していたことでも知られている。6月にリニューアル予定の新店では、彼らのエクスクルーシブコレクションも展開する予定。